イギリス 新型コロナ 死者5万人超 欧州で感染拡大続く

イギリスでは、新型コロナウイルスに感染して死亡した人がヨーロッパでは初めて累計で5万人を超えました。ヨーロッパでは、ベルギーでも死亡した人が1万3000人を超えるなど、感染の拡大に歯止めがかからない状況が続いています。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ヨーロッパ各国では、外出制限などの措置を再びとるなど対策を強化しています。

イギリスでも状況は深刻で、保健当局によりますと、感染して死亡した人は11日、595人となりました。これにより、累計の死者数は5万365人となり、ヨーロッパでは初めて5万人を超えました。

ジョンソン首相は、「われわれはまだ危機から脱していない。ウイルスを抑えこむためにすべての人に政府の指示に従って行動してもらいたい」と呼びかけました。

ロンドンのあるイングランドでは、11月5日から市民の外出を制限したり、小売店や飲食店の営業を原則として禁止したりする、ことし春以来の厳しい対策に踏み切っていますが、感染の拡大に歯止めはかかっていません。

また、人口が1100万余りのベルギーでは、累計の死者数が11日までに1万3000人を超えました。

1000人に1人以上がウイルス感染で死亡したことになり、ヨーロッパの中でも最も深刻な国の一つとなっています。

ハンガリー 再び外出制限

ヨーロッパで再び感染が拡大する中、中東欧諸国のハンガリーでも、11月7日に新規感染者が5000人を超えてこれまでで最も多くなり、11日から再び外出制限を開始しました。

新たな制限は、11日から30日間続けられる予定で、飲食店の店内営業や集会が禁止されるほか、原則として午後8時から翌朝の5時まで外出を禁止するなどとしています。また、公共の場所でのマスク着用も義務づけられます。

中東欧諸国ではオーストリアも、今月3日から再び外出制限を行うなど、感染が再拡大するなか、新たな制限を実施する国が増えています。