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大リーグ ダルビッシュと前田 サイ・ヤング賞ならず

大リーグの年間最優秀投手に贈られるサイ・ヤング賞が11日、発表され、カブスのダルビッシュ有投手とツインズの前田健太投手はいずれも2位で受賞はなりませんでした。
サイ・ヤング賞は、大リーグ歴代最多の通算511勝をあげた大投手、サイ・ヤングさんをたたえ、レギュラーシーズンで最も活躍した投手に贈られる賞で、全米野球記者協会に所属する記者の投票で選ばれます。

両リーグの受賞者が11日、発表され、ダルビッシュ投手が最終候補の3人に入っていたナショナルリーグは、最優秀防御率のタイトルを獲得したレッズのトレバー・バウアー投手が初めて選ばれました。

バウアー投手は、投票した30人のうち27人から1位の票を集めて合計201ポイントとし、日本選手で初めて最多勝のタイトルを獲得したダルビッシュ投手は合計123ポイントで2位でした。

ダルビッシュ投手は2013年に続いて2回目の2位で受賞はなりませんでしたが、ことしは3人から、日本選手で初めてとなる1位の票を獲得しました。
前田投手が最終候補に入っていたアメリカンリーグは、インディアンズのシェーン・ビーバー投手が初めて選ばれました。

ビーバー投手は、勝利数、防御率、奪三振の主要3部門のタイトルを独占し、30人全員から1位の票を得て合計210ポイントを獲得しました。

満票での選出は、アメリカンリーグでは2011年に当時タイガースのジャスティン・バーランダー投手以来9年ぶりです。

前田投手は1位の票はありませんでしたが、2位の票を30人中18人から集めて92ポイントを獲得し、ダルビッシュ投手と同じく日本選手で過去最高の2位に入りました。

ダルビッシュ「来年もドキドキできるよう」

サイ・ヤング賞を逃したダルビッシュ投手は自身のツイッターに「家族、応援してくださったファンの方々、支えて下さったスタッフ、チームメートのおかげです。来年のこの日もドキドキできるようにまた頑張ります」と投稿し、来シーズン以降の活躍を誓いました。

さらに、「2位で悔しい気持ちより、デグロームの上に行けたというのに喜びを感じます。去年の今頃はデグロームやバーランダー、コールのようなレベルの投球をしたいという夢を持っていたので。目標ではなく夢レベルだったので驚いています」と投稿し、大リーグを代表する投手たちの名前を挙げながら喜びを語りました。

評価ポイントは「どれだけ相手のバッターを圧倒したか」

ことしのサイ・ヤング賞の投票結果は、近年の傾向通り「どれだけ相手のバッターを圧倒したか」という点が重視された形になりました。

サイ・ヤング賞に投票する記者は両リーグそれぞれ30人で、各球団を専門に取材しているいわゆる「番記者」2人ずつが選ばれます。

記者はそれぞれ1位から5位までを投票して5位には1ポイントが与えられ、順位が上がるにつれ2位までは1ポイントずつ増えますが、1位は2位よりも3ポイント多い7ポイントが与えられるため、1位の票が賞の行方を握ります。

ナショナルリーグはダルビッシュ投手が最多勝、レッズのバウアー投手が最優秀防御率、メッツのデグローム投手が最多奪三振と主要3部門のタイトルを3人が分け合い、突出した1人がいなかったためまれに見る混戦が予想されていましたが、結果はバウアー投手が30人のうち27人から1位の票を集めました。

近年のサイ・ヤング賞では、味方の得点に左右される勝利数よりも「どれだけ相手のバッターを圧倒したか」という点が評価される傾向にあり、バウアー投手は防御率で1.73とダルビッシュ投手の2.01を大きく上回りました。

また9イニングあたりの奪三振数を示す「奪三振率」でもダルビッシュ投手の11.01に対して12.33と1以上高い数字をマークしたほか、近年のサイ・ヤング賞で重視されている「WHIP」(ウィップ)でもリーグトップでした。

WHIPは1イニングあたりにヒットとフォアボールでどれだけランナーを許したかを表す指標で1を下回れば「球界を代表するエース」とされ、ダルビッシュ投手とデグローム投手はともに0.96でしたが、バウアー投手は0.79とずばぬけた数字をマークしました。

投票した多くの記者はこうしたデータの差からバウアー投手を評価したとみられます。

ただ、投票した記者の1人は「今シーズンは新型コロナウイルスの影響で番記者の多くが遠征できなかったため、例年に増してデータに頼る選考になったのではないか。試合数もわずか60で、いずれにせよバウアーかダルビッシュかを選ぶのは今までで最も難しかった」と話していて、2人は接戦だったと明かしました。

惜しくも受賞はなりませんでしたが、WHIPでバウアー投手を抑え両リーグ通じてトップの0.75をマークした前田投手もアメリカンリーグで2位に入って初めて両リーグの次点を日本選手が占め、今シーズンのダルビッシュ投手と前田投手の投球内容が高く評価されたことを改めて示しました。

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