東京都 新型コロナ 317人感染確認 300人超は8月20日以来

東京都は、11日、都内で新たに317人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1日の感染の確認が300人を超えるのは8月20日以来です。都によりますと、11日は大規模なクラスターとみられる新たな集団感染は確認されておらず、担当者は「散発例が積み重なって317人という数字になった」と説明しています。

東京都は、11日、都内で新たに10歳未満から80代までの男女合わせて317人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

年代別では、10歳未満が4人、10代が19人、20代が61人、30代が68人、40代が58人、50代が43人、60代が35人、70代が17人、80代が12人です。

都内で1日の感染の確認が300人を超えるのは、339人だった8月20日以来です。

200人を超えるのは、2日連続です。

また、250人を超えた日は、先月と先々月の2か月はそれぞれ1日でしたが、今月は、11日までの11日間で4日あります。ただ、都外に住む人が検体を都内の医療機関に送り、検査の結果、感染が確認された人が、11日は317人のうち22人いるということです。

11日の317人のうち、およそ43%にあたる136人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ57%の181人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

また、317人のうち104人は無症状で、都によりますと、人数を把握し始めた7月半ば以降では、77人だった今月7日を上回り、1日としては最も多いということです。

濃厚接触者の内訳は、
▼家庭内が最も多く62人、次いで、
▼職場内が24人、
▼施設内が10人、
▼会食が8人、
▼夜間営業する接待を伴う飲食店の関係者が2人、
などとなっています。

都によりますと、11日は大規模なクラスターとみられる新たな集団感染は確認されておらず、家庭内でも4人以上のまとまった感染は見られなかったということです。

担当者は「散発例が積み重なって317人という数字になった。集団感染でなくても感染する可能性がある。人が集まるところを避け、感染予防対策を日常生活で常に意識してもらう必要がある」と説明しています。

これで都内で感染が確認されたのは、合わせて3万3377人になりました。

一方、都の基準で集計した11日時点の重症の患者は10日より5人増えて38人でした。

また、都は、感染が確認された3人が死亡したことを明らかにしました。

これで都内で死亡した人は合わせて468人になりました。

重症患者は38人

東京都によりますと、都内で11日までに感染が確認された3万3377人のうち、入院中の人は10日より42人増えて1076人です。

入院患者のうち都の基準で集計した重症の患者は、10日より5人増えて38人でした。

都は11日の時点で、重症の患者向けの病床を150床、中等症以下の患者向けの病床は2490床を確保しているということです。

また、自宅で療養している人は、10日より25人増えて348人です。

都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は、10日より1人増えて383人です。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は、10日より23人増えて419人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は3万683人となっています。

小池知事「寒くなるが時折窓を開け換気を冬の新日常に」

東京都内で11日新型コロナウイルスの新たな感染の確認が317人だったことについて、小池知事は記者団に対し、「全世代で感染が増えている状況が見られる。無症状の方が100人を超えて過去最高だが、積極的に検査を受けた結果だ。自費で検査を受ける方が最近増えていることも1つの要因だ」と述べました。

そして、「東京都に住んでおらず、来たわけでもないのに、検体だけが都内に持ち込まれて陽性と確認された人がきょうは22人いるので、実質は300人を切る数字だ」と指摘しました。

一方で、小池知事は「今、数字が増えているので、皆さんが不安に思うのも事実だと思う。年末年始に向けていろいろ集まる機会もあるが、感染拡大のリスクとなる可能性があるので、改めて『防ごう重症化守ろう高齢者』を軸に、意識した行動をお願いしたい」と述べました。

そのうえで「手洗いやマスクの着用、3密を避けるという基本を守っていただきたい。冬は部屋を暖かくするために密閉状況になるが、時折、窓やドアを開けて換気することを冬の新しい日常としてチェックしていただきたい」と述べ、感染予防対策の徹底を重ねて呼びかけました。