コロナ感染後も大学寮で待機 「早くホテルに移りたい」北海道

北海道で新型コロナウイルスの感染者が急激に増加し、宿泊療養先のホテルに入れない人が増える中、感染後も大学の寮で待機を余儀なくされている道内の大学生が電話取材に応じ「感染を広げないためにも療養先のホテルなどに早く移りたい」と話しました。

北海道は、軽症で重症化のリスクが低い感染者の宿泊療養先として札幌市南区のホテルに部屋を確保していますが、感染防止に向けた部屋の準備や移動手段の手配などの調整がつかず、感染確認後もホテルに入れない人が9日の時点で199人に上っています。

こうした中、NHKの電話取材に応じた道内に住む男子大学生は、のどの痛みなどの症状が出て匂いがわからなくなったため、今月7日にPCR検査を受け、翌日に陽性と確認されましたが、検査から3日たった10日も住んでいる学生寮で待機を続けています。

この学生は熱はなく、軽いかぜのような状態ですが、感染確認後、ほかの学生との同居の部屋から個室に移ったということです。

ただ、トイレや浴室、台所などは共同で、消毒を徹底し、使う時間をずらすなどの対策はとっていますが、感染が広がらないか不安があるといいます。

男子大学生は「あまり外出せず、アルバイトもしていないのに感染したことに驚きました。ふだんから学生寮で共同生活をしていると必然的に交流の機会が多く、感染が広がってしまっているのではないかととても不安です。感染が広まらないようにすることがいちばんだと思うので、なるべく早く療養先のホテルなどに移りたいです」と話していました。