東京都 新型コロナ 293人感染確認 火曜日としては2番目の多さ

東京都内では10日、新たに293人の新型コロナウイルスの感染が確認され、このうち65歳以上の人が46人にのぼりました。45人を超えるのはことし5月以来です。また、都はこれまでに感染が確認されていた3人が死亡したことを明らかにしました。

東京都は10日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて293人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が200人を超えるのは、3日前の11月7日以来です。

また、100人を超えるのは8日連続です。

月曜日や火曜日など週の前半の都内の感染の確認は、週末の土日に休診となる医療機関があり検査の数が少ないため、他の曜日に比べて少なくなる傾向がありますが、10日火曜日の293人は、ことし1月に都内で感染が確認されて以降、8月4日の309人に次ぐ多さです。

年代別では、
▽10歳未満が2人
▽10代が5人
▽20代が70人
▽30代が60人
▽40代が53人
▽50代が45人
▽60代が26人
▽70代が20人
▽80代が5人
▽90代が7人です。

65歳以上の人は46人です。45人を超えるのは、69人だったことし5月1日以来です。

また、都のモニタリング項目の一つとなっている7日間平均の感染の確認は10日時点で223.7人で、6日連続で増加しました。

さらに陽性率も上昇が続いていて、5.0%になりました。5%に達するのはことし8月21日以来です。

陽性率は暫定値で、今後数字を精査すると変わる可能性があります。

都の担当者は「先週までと比べると感染が確認される人数がかなり増えてきている。年代も全体に広がり、高齢者も多くなっているのはよくない傾向だ」として、改めて対策の徹底が必要だとしています。

10日感染が確認された293人のうち、およそ40%にあたる118人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ60%の175人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は家庭内が最も多く41人、次いで職場内が30人、施設内が16人、会食が15人などとなっています。このうち施設内では、昭島市の東京西徳洲会病院で患者6人の感染が確認され、これまでに職員を含めて13人が報告されているということです。
これで都内で感染が確認されたのは合わせて3万3060人になりました。

一方、都の基準で集計した10日時点の重症の患者は9日から2人減って33人でした。また、都はこれまでに感染が確認されていた50代から70代の男女3人が死亡したことを明らかにしました。3人はいずれも基礎疾患があったということです。

これで都内で死亡した人は合わせて465人になりました。

東京都医師会会長「確実に感染増えてきていると認識」

10日、東京都内で新たに293人の感染が確認されたことについて、東京都医師会の尾崎治夫会長は、「先週と比べてもかなり数が多くなっている。確実に増えてきているだろうと認識している。今後、どのように増えていくのか注意深く見守っている状態だ」と述べました。

また、家庭内での感染が増加傾向にあることについては、「発病の2日前ぐらいから感染力があるのが1つの問題だと思っている。家庭内で自然にコロナが発生することはありえないので、家族の一員がどこからか持ち込んでくる。持ち込まないために飲み会は今まで以上に控えてもらい、10日に1度ぐらいにしてもらうことが、家庭内感染を防ぐ1つの手だてになるのではないか」と述べました。

入院患者は1034人 うち重症は33人

東京都によりますと、都内で10日までに感染が確認された3万3060人のうち、入院中の人は9日より80人減って1034人です。

入院患者のうち都の基準で集計した重症の患者は9日より2人減って33人でした。

都は10日の時点で重症の患者向けの病床を150床、中等症以下の患者向けの病床は2490床を確保しているということです。

また、自宅で療養している人は9日より7人減って323人です。

都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は9日より9人増えて382人です。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は9日より87人増えて396人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は3万460人となっています。