先月の企業倒産 647件 3か月連続の減少も増加懸念

先月、全国で倒産した企業の数は647件で、去年の同じ月と比べて3か月連続で減少しました。信用調査会社では実質無利子・無担保の融資などの支援策によって倒産件数が抑えられている一方、今後、増加に転じるおそれもあると分析しています。

民間の信用調査会社、帝国データバンクによりますと、先月、1000万円以上の負債を抱えて法的整理の手続きをとった企業の数は647件で、去年の同じ月と比べ、17.6%減りました。

10月の件数としては、民事再生法が施行された2000年以降で過去2番目に少なく、負債総額も669億4800万円と、過去もっとも少なくなりました。

調査会社では、新型コロナウイルスを受けた実質無利子・無担保の融資など資金繰り支援策が倒産件数の減少につながったと分析しています。

一方、新型コロナウイルスの影響で倒産した企業は、ことし2月から10日午後2時までの累計で693件に上っています。

帝国データバンクでは「現状の支援策が途絶えれば、倒産が今後、増加に転じるおそれもある」と話しています。