9月の景気動向指数 1.4ポイント上昇も景気判断「下げ止まり」

内閣府が発表したことし9月の景気動向指数で、景気の現状を示す指数が前の月より上昇し、4か月連続で改善しました。指数の動きから機械的に導かれる景気判断は、前の月と変わらず「下げ止まり」でした。

内閣府が発表したことし9月の景気動向指数では景気の現状を示す「一致指数」が2015年を100として、80.8となりました。前の月を1.4ポイント上昇し4か月連続で改善しました。

新型コロナウイルスの影響で落ち込んでいた自動車や自動車部品などの生産や出荷が持ち直し、中国やアメリカ向けを中心に輸出量も増えたことなどがおもな理由です。

一方で、小売業の売り上げが伸び悩んでいるほか、雇用情勢を示す有効求人倍率は悪化しました。

この結果、指数の動きから機械的に導かれる景気判断は、前の月と変わらず景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高いことを示す「下げ止まり」となりました。

一方、数か月後の景気の先行きを示す「先行指数」は、前の月より4.4ポイント上昇して、4か月連続の改善となっています。

内閣府は、「先行指数を見ると消費者マインドの改善も見込まれている。実際の動きを注視していきたい」としています。