新型コロナウイルスの感染状況について、日本感染症学会の理事長で、東邦大学の舘田一博教授は「新たな感染者数は、第2波のピークをすぎて下げ止まって以降、横ばいから微増が続いていたが、ここ1週間は明らかに増加傾向となっている。人の動きが活発になっていることと、気温が下がりウイルスが不活化しにくくなっていることが要因で、北海道や大阪府、愛知県など、いま感染者数が増えている地域以外にも、増加に転じる地域が出てもおかしくない」と指摘しました。
そのうえで「寒くなり、屋内で集まる機会が増えたことで、クラスターが生まれやすい状況になっている。感染拡大を防ぐためには、3密を避けることや、マスクの着用、手洗い・換気といった基本的な感染対策の徹底を改めて心がけることが大事だ」と呼びかけています。

新型コロナ 冬場の感染防止策取りまとめ急ぐ 西村経済再生相
新型コロナウイルスの感染状況について、西村経済再生担当大臣は、警戒感を持って対応していきたいとして、専門家による分科会で対策を検討するとともに、冬場の感染防止策の取りまとめを急ぐ考えを示しました。
新型コロナウイルスの感染状況をめぐっては、全国の1日の感染の発表が、7日まで3日連続で1000人を超えているほか、各地でクラスターの発生も相次いでいます。
こうした状況について、西村経済再生担当大臣は、浜松市で記者団に対し「警戒感を持って対応していきたい。近々、専門家の分科会を開き、感染状況の分析や対策について、もう一段検討いただけないか、お願いしている」と述べました。
そして「マスクや消毒など、基本的な感染防止策の徹底と合わせて、冬場に向けて換気が悪くなりがちなので、近く対策を公表できればと考えている」と述べ、冬場の感染防止策の取りまとめを急ぐ考えを示しました。
一方、今月末までとしているイベント開催時の人数制限について、西村大臣は「今の感染状況から見ると、さらに緩和するのは、なかなか難しいのではないかという感じを持っている」と述べ、緩和については慎重に検討する必要があるという認識を示しました。