巨人 坂本勇人 通算2000本安打達成 史上53人目

プロ野球・巨人の坂本勇人選手が8日、東京ドームで行われたヤクルトとの試合の第1打席でツーベースヒットを打ち、プロ野球史上53人目となる通算2000本安打を達成しました。

坂本選手は7日の試合でヒット1本を打って通算2000本安打まであと1本とし、本拠地・東京ドームで行われた8日のヤクルトとの試合に3番・ショートで先発出場しました。

そして1回の第1打席でヤクルト先発のスアレス投手からツーベースヒットを打って通算2000本安打を達成しました。

3回の第2打席は19号ツーランホームラン、4回の第3打席はショートへの内野安打を打ちました。

6回の第4打席はフォアボールで7回の守備の途中で交代しました。

坂本選手は、この試合3打数3安打2打点と活躍しましたが、試合は巨人が3対5で逆転負けしました。

プロ野球での通算2000本安打は、おととし9月にロッテの福浦和也選手が達成して以来、史上53人目です。

また、31歳10か月での達成は史上2番目の若さとなります。

そして巨人の生え抜きでは川上哲治さん、長嶋茂雄終身名誉監督、ソフトバンクの王貞治球団会長、柴田勲さん、阿部慎之助2軍監督に次いで6人目です。

2000本安打達成までの軌跡

プロ野球史上53人目となる通算2000本安打を達成した巨人の坂本勇人選手は14年目の31歳です。

兵庫県出身ですが、高校は青森の光星学院、現在の八戸学院光星に進み、甲子園にはセンバツ大会で1回出場しました。

平成18年に行われたドラフト会議で、巨人が1位指名で競合した堂上直倫選手を抽せんで外したため、坂本選手が2回目の1位指名で入団することになりました。

入団当時、巨人では原辰徳監督が2期目の監督を務めていて、坂本選手を2年目から全試合に出場させるなど手塩にかけて育ててきました。

3年目に初めて3割台の打率をマークし、3年連続のリーグ優勝と7年ぶりの日本一の原動力となりました。

そのあとは球界屈指と言われる巧みなスイングで厳しいインコース攻めに対応し、シーズン平均で150本以上のヒットをマーク。

平成24年には最多安打、平成28年に首位打者のタイトルを獲得するなど球界を代表する選手に成長していきました。

さらに5年前のシーズンから、阿部慎之助2軍監督のあとを継いでチームのキャプテンを務め、昨シーズンは開幕から36試合連続出塁でリーグ記録を更新したほか、自己最多の40本のホームランを打って5年ぶりのリーグ優勝に貢献し、初めて最優秀選手に輝きました。

通算2000本安打まで116本で迎えた今シーズン、坂本選手は榎本喜八さんが持つ31歳7か月の最年少記録の更新が期待され、坂本選手も「そこを目指して頑張りたい」と意気込みを示していましたが、新型コロナウイルスの影響でシーズンの開幕がおよそ3か月遅れたため、この記録への挑戦はかないませんでした。

さらに開幕直前に新型コロナウイルスへの感染が確認されて調整の遅れが心配されましたが、開幕戦には間に合って先発出場しました。

今シーズンは、6月から8月までは各月の打率が2割台にとどまったものの、9月は3割3分7厘、10月も3割1分2厘と盛り返しました。

そうした中で、9月11日のヤクルト戦では決勝の15号ソロホームランを打って原監督に白星を贈り、巨人の監督の通算勝利数トップに導きました。

原監督は「ここ数年は彼に頼っている。こっちがお願いするような立場に成長してくれているのは非常に頼もしい。昔は私が育てていたが、今は彼に育ててもらっているんだと。そんな心境で頼もしくしている」と全幅の信頼を寄せています。

今シーズン残り3試合となる中で、坂本選手は史上2番目の若さとなる31歳10か月での達成となりました。

巨人 坂本「若い時から使ってくれた原監督に感謝」

プロ野球史上53人目となる通算2000本安打を達成した巨人の坂本勇人選手は試合後のセレモニーで「きょうは朝起きてから食欲もなく1日、緊張していたが、第1打席でヒットを打って達成でき、そこから力を抜けていいバッティングができた」と振り返りました。

そして「高校時代の指導者や、若い時から使ってくれた原監督に感謝の気持ちでいっぱいだ。また本拠地で達成できたことはファンの声援のおかげだと思う。次の目標は去年敗れた日本シリーズで勝って日本一になってファンとともに喜ぶことだ」と話しました。

この後、球場の大型スクリーンで入団会見の初々しい表情からチームの主力として活躍するまでの歩みが紹介され、坂本選手は真剣な表情で見つめていました。

そして、現役時代に巨人で通算2786本のヒットを打ったソフトバンクの王貞治球団会長や、同じ少年野球のチームでプレーした同学年の大リーグ・ヤンキースの田中将大投手などからの祝福のビデオメッセージも紹介されました。

続いて坂本選手は、後輩の岡本和真選手から花束を受け取ったあと、名球会理事長の山本浩二さんから記念のブレザーが贈られ、早速、袖を通しました。

巨人 原監督「まだまだ途上の選手 3000本を目指していく」

巨人の原辰徳監督は通算2000本安打を達成した坂本勇人選手について「彼らしいツーベースでよかったね。2000本のあとに打ったあのホームラン、2001本目がこれまたすばらしい当たりで、まだまだ途上の選手であるという気がしますね。3000本を目指していくんだなと思うし、本人も当然、目指して行くつもりだろう。そういう選手だと改めて思いましたね」とたたえていました。

ソフトバンク 王球団会長「3000本達成してほしい」

現役時代に巨人で通算2786本のヒットを打ったソフトバンクの王貞治球団会長はビデオメッセージで「おめでとうございます。巨人のプレッシャーの中で31歳での達成はすごい。これまでの頑張りに拍手を送りたい。31歳で2000本なら、40歳までやって3000本を達成してほしい。それくらいの思いで頑張ってほしい。3000本の達成を楽しみにしているし、この目で見たいので頑張ってください」とエールを送りました。

試合後の会見「2500本が次の目標」

通算2000本安打を達成した巨人の坂本勇人選手は試合後に会見を開き、「本拠地で決めたいという気持ちもあり、すごく緊張したが、決めることができて本当にほっとした。1試合1試合積み重ね、打ちたいという気持ちだけで2000本まで来ることができた」と率直な思いを話しました。

そして「きょうも打席に立つ時、本当に震えるくらい緊張したが今までやってきたことが、緊張した中でも技術としてバッティングに出たと思うので技術を追求してきてよかった。ああいう緊張感の中でもヒットが出たのが少し自信になった」と振り返りました。

また新型コロナウイルスへの感染対策の検証のため、制限が緩和され、3万1000人あまりの観客が訪れた中で偉業を達成したことについては「1人でも多くのファンの前でプレーするというのがプレーヤーとしていちばんいいことだ。開幕した時は無観客のさみしいグラウンドでプレーしていたが、医療従事者の方のおかげできょうを迎えられた。すべてに感謝したい」と感謝の思いを述べました。

そのうえで、今後の目標については「1日1本という気持ちは引退するまで変わらない。3000本という数字はもちろんあるが、まだまだ何も実感のわかない数字なので2500本をまずは次の目標にして1本1本やりたい」と決意を新たにしていました。