難病患者 新型コロナで4人に1人が検査のキャンセルや延期

新型コロナウイルスの感染拡大による難病患者への影響について、支援団体が調査した結果、4人に1人が検査をキャンセルされたり延期されたりしていたことが分かりました。

調査を実施したのは難病患者を支援しているNPO法人「ASrid」で、ことし5月から10月にかけて難病患者と家族合わせて363人から回答を得ました。

この中で、新型コロナウイルスによる検査への影響について尋ねたところ、
▽「キャンセルされた」という人が3%、
▽「延期された」という人は23%でした。

また、主治医との面談についても、
▽キャンセルされた人が4%、
▽延期になったという人は33%に上っています。

自由記述では「発作を起こした際、新型コロナウイルスへの感染を疑われ、診察や検査を拒否された」という声も寄せられたということです。

また、治療の中断の影響について質問したところ、患者の58%が「生命の脅威と感じている」と回答しました。

一方、患者・家族の29%がオンライン診療を経験し、このうち98%が「役に立った」と回答しました。
「外出が非常に不安だったが、病院に行かずに近所の薬局で薬が手に入って安心した」と評価する声があった一方、「採血などの検査ができず、見た目で分からない体調の悪化などが起きた場合、発見が遅れるのではないか」といった不安の声も寄せられたということです。

この調査結果は、7日午後に全国の難病患者の団体などが参加して都内で開くフォーラムで報告されます。