高卒認定試験 全国で始まる 出願者は昨年度より減少

合格すれば高校卒業と同程度の学力が認められ、大学受験の資格も得られる、「高卒認定試験」が7日から全国で行われています。感染対策がとられる一方で、出願者数は昨年度より減っていて、新型コロナウイルスの影響も考えられるということです。

文部科学省が実施している「高等学校卒業程度認定試験」は、さまざまな理由で高校を卒業できなかった人を対象に、高校卒業と同程度以上の学力があるか評価するもので、合格すれば大学などの受験資格が得られます。

試験は47都道府県の会場や少年院など全国131か所で実施され、このうち東京 港区の会場では午前9時半から「物理基礎」の試験が始まりました。

感染防止のため、席の間隔をあけ、部屋の換気やマスクの着用などの対応がとられているほか、発熱などの症状がある受験生のために再試験の日程が設けられています。

試験は年度ごとに2回実施されますが、文部科学省によりますと、1回目のことし8月の出願者は昨年度から2割以上減り、今回も9619人と1割近く減少しているということです。

担当者は「明確な理由は分からないが、新型コロナウイルスの影響も考えられる。進学や就職活動につながるセーフティーネットの役割もあり、対策を徹底して実施していきたい」と話しています。

試験は8日まで行われ、合否の結果は来月7日に発送されます。