約3分の2が赤字か減益の予想 証券会社が決算内容を分析

東京証券取引所1部に上場する企業のうち、これまでにおよそ6割に上る企業が、今年度・2020年度の中間決算を発表しました。今年度1年間の業績の見通しを公表した企業の決算内容を証券会社が分析したところ、およそ3分の2が赤字または減益になると予想しています。

「SMBC日興証券」は東証1部に上場する企業のうち5日までに、ことし4月から先月までの中間決算を発表した企業、699社の決算を分析しました。

その結果、前の年度の同じ時期と比べて最終的な損益が増益となった企業は35%にあたる245社、減益となった企業は64%にあたる452社でした。

最終赤字を計上した企業は21%にあたる153社に上りました。

一方、これまで新型コロナウイルスの影響で先行きの業績が予想しにくいなどとして、「未定」としていた今年度1年間の業績見通しを中間決算に合わせて公表する企業が相次いでいます。

これを分析したところ、最終的な損益は見通しを公表した企業のうち、半数を超える52%が減益になると予想しています。

航空大手の「ANAホールディングス」や「日本航空」、「JR東日本」などのように、最終赤字を見込む企業も12%に上り、見通しを公表した企業のおよそ3分の2が今年度1年間の業績が赤字または減益になるという厳しい見通しを示しています。