JR四国 中間決算 最終損失53億円 過去最大の赤字に コロナ影響

JR四国は、ことし9月までの半年間の中間決算を発表し、新型コロナウイルスの影響で鉄道の運輸収入が大幅に落ち込んだことなどから最終的な損失が53億円と過去最大の赤字になりました。

発表によりますと、ことし4月から9月までの鉄道の運輸収入は新型コロナの影響で乗客が大幅に減ったため53億円と、去年の同じ時期と比べて55%減少しました。

また、鉄道以外でもホテル業が70%、土産などの販売業が46%、それぞれ売り上げが減少しました。

その結果、JR四国グループの最終的な損失は53億円と公表を始めた平成12年度以降で過去最大の赤字になりました。

来年3月までの通期の業績予想については、見通すことが難しいため未定としています。

JR四国の西牧世博社長は記者会見で、すでに実施している役員報酬の削減や管理職手当ての減額に加えて、一般職の冬のボーナスも減額する方向で労働組合と協議する考えを明らかにしました。

厳しい経営状況が続くJR四国は、今年度中に今後5年間の中期経営計画などを策定する方針で、国は、その内容を踏まえて来年度以降の財政的な支援を検討することにしています。

西牧社長は「ほとんどの事業部門が傷んでいる状態で、経営の改善に向けた妙案はなくこれからも暗中模索が続くと思う」と述べました。