北海道知事 あすにも警戒ステージ「3」に引き上げる考え示す

新型コロナウイルスの感染者が急増していることを受けて、北海道の鈴木知事は、記者会見で7日にも道が独自に定める「警戒ステージ」を「3」に引き上げることを決定する考えを明らかにしました。札幌市の繁華街・ススキノで酒を提供する飲食店などを対象に営業時間などの短縮を要請する方針です。

この中で、鈴木知事は現在の感染状況について、「先月28日に『警戒ステージ』を『2』に引き上げたものの、感染の拡大に歯止めがかかっておらず強い危機感を持っている。これから本格的な冬を迎えることから今が正念場だ」と述べました。

そのうえで、感染対策を強化するため、専門家にも意見を聞いたうえで、あすにも、北海道の対策本部会議を開き、5段階ある「警戒ステージ」を1段階上の「3」に引き上げることを決定する考えを明らかにしました。

さらに、繁華街・ススキノの酒を提供する飲食店などを対象にした営業時間などの短縮要請について、「札幌市の分析では、特にススキノ地区の酒を提供する飲食店などでの感染拡大が大きな増加の理由になっている。夜間の営業時間の短縮を含めた強い措置を検討したい」と述べ、要請の内容を7日にも開く対策本部会議で、あわせて決定する方針を示しました。

厚労省 北海道に新たに4人派遣へ

新型コロナウイルスへの対応をめぐり、田村厚生労働大臣は、北海道で感染者が増加していることを受けて、厚生労働省の職員など4人を新たに現地に派遣し、今後、全国から保健師や看護師の応援を受け入れるための調整にあたらせるなど、対策を強化する考えを示しました。

北海道では、5日確認された感染者数が119人となり、1日の感染確認としては、初めて100人を超えるなど、札幌市を中心に感染者が増加しています。

これに関連して、田村厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で、すでに派遣している厚生労働省のクラスター対策班の専門家2人に加えて、新たに職員など4人を北海道庁などに派遣し、全国から保健師や看護師の応援を受け入れるための調整にあたらせるなど、対策を強化する考えを示しました。

その上で、田村大臣は、「非常に危機感を持っており、北海道庁とも連携をしながら、感染がこれ以上、広がらないよう努力したい」と述べ、感染拡大の防止に万全を尽くす考えを示しました。