イギリス コロナで外出制限や店の営業禁止など厳しい措置開始

新型コロナウイルスの感染が急速に拡大しているイギリスでは5日、市民の外出を制限したり、小売店や飲食店の営業を原則として禁止したりする、厳しい措置が始まりました。

イギリスでは、感染して亡くなる人が今月4日には492人と、ことし5月以来の水準になるなど感染の拡大が深刻で、ロンドンのあるイングランドでは5日から、ことし春以来となる厳しい措置が始まりました。

来月2日までのおよそ1か月にわたって、市民の外出は生活必需品の買い物などを除いて制限されるほか、スーパーや薬局などを除く小売店は営業禁止、飲食店も持ち帰りや宅配以外は営業できなくなります。

厳しい措置が始まるのを前にロンドン中心部では、平日にもかかわらず多くの人が買い物をしたり、友人と食事をしたりする様子がみられました。

冬に備えてコートを買ったという女性は「1か月なら何とか大丈夫だと思うが、それ以上長引いたら我慢できるかどうか難しい」と話していました。

こうした厳しい措置は経済にとってさらなる打撃となるだけに、ジョンソン首相は1か月で終わらせたいと繰り返し強調していますが、感染拡大を確実に抑えることができるかどうか先行きは見通せず、難しい対応を迫られています。

措置開始前 パブや飲食店 大勢の客でにぎわう

外出制限などの措置が始まる前の4日夜、パブや飲食店は大勢の客でにぎわいました。

ロンドン近郊のパブでは、夕方から地元の常連客などが次々と訪れ、ビールを飲みながら家族や友人とのひとときを楽しんでいました。

常連だという男性は「パブは社交の場であり地域にとって大切な場所だ。再開したら必ずまた戻ってくる」と話していました。

この地域の多くのパブは事前の予約で満席となったため、訪れたものの入店できず、あきらめて帰って行く人たちもいました。

ロンドンのあるイングランドでは、パブなどの飲食店は持ち帰りなどを除いて営業できなくなり、経営へのさらなる打撃は避けられない状況です。