三菱重工業 旅客機用エンジンの部品工場が完成 長崎

三菱重工業が長崎市に建設を進めていた旅客機用エンジンの部品工場が完成し、4日、記念の式典が開かれました。会社側はこの工場で製造する部品の需要は戻っていて、新型コロナウイルスによる航空関連需要の落ち込みの影響はないとしています。

三菱重工業は、長崎市にある造船所の敷地内に建設を進めていた旅客機用エンジンの部品工場が完成し、4日は長崎県の中村知事らを招いて記念の式典を行いました。
この工場では短距離や中距離の旅客機で使う、空気と燃料を混ぜて燃やす「燃焼器」と呼ばれる部品を製造し、アメリカのエンジンメーカーに出荷します。

この工場の建設計画を発表した去年8月の時点で、会社側は「航空機用エンジンの旺盛な需要を見据えた取り組み」と説明していましたが、その後、新型コロナウイルスの影響で、航空関連の需要は世界的に落ち込んでいます。

工場の建設が始まってから経営環境が一変した形ですが、「三菱重工航空エンジン」の島内克幸社長は「この工場で作る部品を搭載したエンジンは需要が戻っており、新型コロナウイルスの影響はないと言い切れる。一刻も早く、安定的な生産態勢を立ち上げることが課題だ」と話しています。