ANAから従業員の出向受け入れへ協議 鳥取県と三重県

鳥取県と三重県は、新型コロナウイルスの影響で厳しい経営状況にあるANAホールディングスとの間で従業員の出向の受け入れに向けた協議を始めたことを明らかにしました。

鳥取県の平井知事は、新型コロナウイルスの影響で厳しい経営状況にあるANAホールディングスから従業員の出向を受け入れる方向で交渉を進めていることを明らかにしました。

鳥取県では鳥取空港、米子空港と羽田空港を結ぶANAの便が運航されていますが、新型コロナウイルスの影響で便数が減ったままになっています。

平井知事は、4日の会見で、ANAホールディングスが従業員の雇用を維持するため、来年春までに400人以上を外部の企業などに一時的に出向させると発表したことを踏まえ、鳥取県でも従業員を受け入れる方向で交渉を進めていることを明らかにしました。

観光や交通政策に関する部署を中心に数人の受け入れを検討しているということです。

平井知事は「ANAとの信頼関係を保つため経営改善に貢献していくことも重要だと考えている。地元の産業界や行政サービスのレベルアップのためにも、さまざまな経験を積んだ社員の受け入れは県にもメリットがあり、ウィンウィンの形で困難を乗り越えていけるのではないかと考えている」と話しています。
三重県の鈴木知事は、新型コロナウイルスの影響で厳しい経営状況にあるANAホールディングスとの間で従業員の出向の受け入れに向けた協議を始めたことを明らかにしたうえで、「県が抱える課題の解決に向けウィンウィンの形で受け入れたい」として、意義を強調しました。

三重県は、ANAホールディングスから従業員の出向を受け入れる方針で、三重県の鈴木知事は4日の会見で、ANA側との間で2日から受け入れに向けた協議を始めたことを明らかにしたうえで、「三重県庁で必ず受け入れたい」と述べました。

そのうえで、「民間企業の方が持つノウハウやネットワークで県の課題が解決されることもある。機内食への県産品の導入や旅行商品への売り込みなど県が抱える課題の解決に向け、ウィンウィンの形で県庁の施策にプラスになる分野で受け入れたい」と述べ、意義を強調しました。