香港 抗議活動の番組制作したテレビ局ディレクター逮捕

香港で、抗議活動に関連した特集番組を制作したテレビ局のディレクターが、取材に際して車の所有者の情報を不正に閲覧したとして警察に逮捕されました。地元の記者で作る団体は「取材に対する弾圧で報道の自由を損なう」と強く非難しています。

逮捕されたのは、香港の公共放送、RTHKの37歳の女性ディレクターです。

ディレクターは、去年7月、地下鉄の駅で抗議デモの参加者などが数十人の男らに襲撃され、大勢のけが人が出た事件をめぐる特集番組の制作に関わっていました。

ことし7月に放送されたこの番組は、防犯カメラの映像を分析したうえで、現場近くにあった車の所有者を割り出すなどして事件の真相を追った内容でしたが、警察は、ディレクターが取材目的であることを隠して車の所有者の登録情報を閲覧した道路交通条例違反の疑いがあるとしています。

今回の逮捕について、香港記者協会は声明を発表し「警察が法律を乱用して、通常の取材行為を弾圧し報道の自由を損なうものだ」と強く非難しています。

この事件をめぐっては、暴力団につながりのある人物が関与しているなどとして、責任の追及を求めていた民主派の議員もことし8月に逮捕されています。

市民の間では、暴力をふるった側に対する警察の追及が不十分だという批判が根強く、今回の逮捕で警察への反発がさらに強まることが予想されます。