国立競技場でコロナ予防対策の有効性調査へ サッカーJ杯決勝

サッカーJリーグは、今月7日に国立競技場で行われるJリーグカップの決勝で、新型コロナウイルスの感染予防のための、さまざまな調査を行うことになりました。

ことしのJリーグカップの決勝は、柏レイソルとFC東京の対戦となり、会場の国立競技場には収容できる人数の50%に当たるおよそ2万4000人が来場する見込みです。

試合を主催するJリーグは、民間企業や産業技術総合研究所の協力を得て、スタジアムにおける新型コロナウイルスの感染予防のための対策を複数試し、その有効性を調べることになりました。

具体的には、入退場のためのゲート5か所に定点カメラを設置し、インターネットの動画サイトでライブ配信したり、スタジアムの大型ビジョンに写したりすることで、観客が混雑を避けて入退場できるかを調査します。

また、カメラやレーダーを活用して、観客どうしの距離、マスクの着用、応援のしかたなどを分析するほか、スタンドや売店、トイレなど、およそ30か所に二酸化炭素の濃度の計測器を設置して人の移動に伴う空気のよどみ具合も確認します。

そして、携帯電話の位置情報サービスを利用した分析を進め、試合終了後のスタジアム周辺の混雑状況や人の移動の流れについても把握することにしています。

国立競技場は、来年の東京オリンピック・パラリンピックの開閉会式や陸上の会場にもなっていて、Jリーグの村井満チェアマンは、「Jリーグカップの決勝は日本のスポーツ界の今後を占う意味でも重要な位置づけになる。総力を結集して準備したい」と話していました。