東レ 新型コロナで航空機向け需要低迷 240億円損失計上へ

大手繊維メーカーの「東レ」は、新型コロナウイルスの感染拡大による需要の低迷で、アメリカの航空機大手、「ボーイング」などに炭素繊維を供給している子会社の資産価値を見直し、240億円の損失を計上する見込みだと発表しました。

発表によりますと、東レは、航空機大手のボーイングに機体や翼に使われる炭素繊維などを供給しているアメリカ・ワシントン州にある子会社の資産価値を見直し、240億円の損失を計上する見込みだとしています。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大による航空機向けの需要が低迷し、子会社の収益性が低下しているためです。

これによりことし9月までの半年間のグループ全体の業績についても最終的な利益がこれまでの見通しより75%少ない45億円になると下方修正しました。

来年3月までの1年間の業績見通しについては「精査中」としていて、感染拡大にともなうアメリカの航空機産業の経営環境の悪化が、日本の関連メーカーにも影響を与えています。