「来季から100%の観客は可能」プロ野球・Jリーグ会議で専門家

プロ野球とサッカーJリーグによる新型コロナウイルスの対策連絡会議が開かれ、感染症の専門家の1人からは「科学的なデータがだいぶ出そろってきたので、来シーズンから100%の観客を入れるのは可能だ」という見解が示されました。

プロ野球とJリーグでは現在、収容人数の半分が観客数の上限となっていますが、1日までの3日間、プロ野球・DeNAの主催試合で制限を超える観客を入れて、感染対策の効果を検証する取り組みが行われ、1日は横浜スタジアムに収容人数の86%の2万7850人が訪れました。

2日の対策連絡会議では、これに加えて今月7日と8日に行われる東京ドームの巨人戦、今月7日に新国立競技場で行われるJリーグカップの決勝でも、最新の技術を使った感染対策の検証が行われることが報告されました。

会議後の会見で愛知医科大学大学院の三鴨廣繁教授は「科学的なデータがだいぶ出そろってきたので、来シーズンは100%の観客を迎えてやってほしいし、実際にそれは可能だと思う。皆さんに安心して納得して来場していただくためにどうすればいいかという次の段階に入った」と述べ、来シーズンから観客数の制限をなくすことは可能だという見解を示しました。

また、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「しっかりしたデータを踏まえて、50%がどれくらいの意味を持つのか、90%ではだめなのか、90%に増やすならどうやっていけばいいのか、実証をしっかり行っていく次の段階に入ってきた」と述べ、引き続きデータの収集をしたうえで、観客数の上限引き上げに向けた解析も、進めていくべきだという考えを示しました。