秋の天皇賞 アーモンドアイが優勝 芝のG1歴代単独最多8勝目

競馬の秋の天皇賞は、1番人気のアーモンドアイが2年連続で優勝しました。アーモンドアイは芝のG1レースで8勝目を挙げ日本の馬では歴代単独最多となりました。

秋の天皇賞は、東京 府中市にある東京競馬場の芝2000メートルのコースで行われ、12頭が出走しました。

単勝1.4倍、1番人気のアーモンドアイは好スタートを切って前方につけ、最後の直線で一気にスピードを上げてほかの馬を抜き去り、去年に続いて優勝しました。

アーモンドアイは、これで芝のG1レース8勝目で、日本の馬では歴代単独最多となりました。

これまでの芝のG1レースの日本馬の勝利の記録は、無敗で3冠を成し遂げたシンボリルドルフとディープインパクトなど7頭が、7勝で並んでいて35年間、更新されていませんでした。
2着は、5番人気のフィエールマン。3着は、2番人気のクロノジェネシスでした。

払戻金は、
▽単勝が9番で140円。
▽枠連は5番ー7番で780円。
▽馬連は6番ー9番で970円。
▽馬単は9番ー6番で1180円。
▽3連複は6番ー7番ー9番で960円。
▽3連単は9番-6番-7番で4130円。
▽ワイドは6番ー9番が420円。7番ー9番が180円。6番ー7番が670円でした。

ルメール「めちゃくちゃ強い」

アーモンドアイの手綱を取ったクリストフ・ルメール騎手は、日本語でインタビューに答え、「信じられないパフォーマンスできょう日本一になった。強い馬だと分かっていたが、8勝のプレッシャーが重たかった。最後の直線はよく伸びてくれた。めちゃくちゃ強く、頑張ってくれた」と時折、ことばを詰まらせながら話していました。

馬名は「美しい女性の目の形」

アーモンドアイは5歳のひん馬=メスの馬で、馬名は「美しい女性の目の形」を意味します。

父親も母親も日本で活躍し、ともにG1レースで勝っていて、特に父親のロードカナロアは圧倒的なスピードを持ち味に短距離のレースを中心に勝利を重ね、G1レースでは海外の2勝を含め通算6勝を挙げました。

その高い能力をアーモンドアイも受け継ぎ、3年前にデビューしてからこれまで13戦9勝、このうちG1レースで7勝の好成績を残していました。

また、1600メートルから2400メートルまでの幅広い距離で勝利を収め、レースぶりも先行からの抜け出しや後方からの一気の追い込みと、流れに合わせて変幻自在に力を発揮してきました。

また、3年連続で最多勝を挙げているクリストフ・ルメール騎手が13戦のうち12戦で手綱を取り、1日の「天皇賞」でも騎乗しました。

アーモンドアイは、ことし6月の「安田記念」で芝のG1レース8勝目をかけて出走しましたが、スタートでやや出遅れて2着に終わり、今回およそ5か月ぶりのレースで偉業を成し遂げました。

アーモンドアイの戦績

アーモンドアイは、3年前の8月にデビューしました。初戦は2着でしたがその後2連勝し、おととし4月、初めてのG1レースとなる「桜花賞」に挑みました。

兵庫県宝塚市にある「阪神競馬場」で行われたレースでは、最後の直線で次元の違う脚力を見せ、ほぼ最後方から先行する馬たちをごぼう抜きして勝利を収めました。

翌月の「オークス」、その年の10月の「秋華賞」にも勝って、3歳ひん馬=メスの馬の三冠レースをすべて制しました。

さらに11月のジャパンカップでは、実績のある年上の馬を相手にも勝利しました。このときアーモンドアイがマークした2分20秒6のタイムは、従来のコースレコードを1秒5も上まわるもので、レースが行われた芝2400メートルの世界レコードとも報じられました。

そして、去年3月には初めての海外挑戦となったUAE=アラブ首長国連邦での「ドバイターフ」で優勝、帰国後の「安田記念」ではスタートでの出遅れが響き、3着に敗れて連勝が7で止まりましたが、秋の「天皇賞」では2着に3馬身の差をつける快勝でG1レースでの勝利数を6に伸ばしました。

その後、香港遠征の予定を変更して臨んだ年末の「有馬記念」では、9着と初めての惨敗を喫し、ことし3月にドバイターフでの連覇をねらった海外遠征では、現地入りしたあと、新型コロナウイルスの影響でレースが中止になるアクシデントに見舞われました。

それでも帰国後の初戦となったひん馬限定のG1レース、5月の「ヴィクトリアマイル」では力の違いを見せて楽勝し、海外を含む芝のG1レースでの勝利数を「7」に伸ばしました。

そして、ヴィクトリアマイルから1か月足らずの6月に行われた安田記念で8勝目を目指したものの2着に敗れましたが、1日天皇賞に勝って偉業が達成されました。

かつての名馬たち上回る偉業

アーモンドアイが達成した芝のG1レースでの8勝は、日本の競馬史にその名を刻んできた名馬も達成できなかった偉業です。

これまで日本の馬では、アーモンドアイ以外に6頭が芝のG1レースで最多となる7勝を挙げていました。

▽古くは、昭和59年に無敗で3歳のクラシックレース三冠を達成し、「皇帝」と呼ばれたシンボリルドルフ。

▽長距離のレースを中心に抜群の安定感を見せたテイエムオペラオー。

▽平成17年の無敗のクラシック三冠馬で、「飛ぶように」と例えられた走りでファンの心をくぎづけにしたディープインパクト。

▽平成19年にひん馬=メスの馬で64年ぶりに日本ダービーを制したウオッカ。

▽3歳ひん馬の三冠レースを制したジェンティルドンナ。

▽歌手の北島三郎さんが所有する馬としても注目を集めたキタサンブラックです。

アーモンドアイは、シンボリルドルフが初めて7勝目を挙げてから35年間にわたって更新されなかった記録を塗りかえる、歴史的な偉業を成し遂げました。