ANAホールディングス 貨物輸送増強へLCCの機体活用

新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続く航空大手のANAホールディングスは、収益が見込める貨物輸送のグループ全体での増強に向けて、LCC=格安航空会社の機体の活用に乗り出しました。

ANAホールディングスは、新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続くなか、収益を確保できる事業の展開を迫られています。

その一環として、運航の規模を縮小している全日空の貨物輸送を補う形で、グループのLCC、ピーチ・アビエーションの機体で貨物輸送を始めることになり、福岡空港で、その最初の便となる那覇空港行きの旅客機に、生鮮食品などおよそ560キロの貨物が積み込まれました。

会社によりますと、いわゆる巣ごもり需要などで貨物輸送の需要は高まっているということです。

今月いっぱい、ピーチ・アビエーションの福岡発、那覇行きと新千歳行きの1日合わせて3便で貨物の輸送を続け、12月からは成田空港を経由する国際貨物にも展開し、グループ全体で貨物輸送を増強する方針です。

九州でグループの貨物事業を担当する「ANA Cargo」九州販売支店の尾田真支店長は、「ピーチ機が貨物スペースのひっ迫を補うかたちとなり、収益面でも非常に期待している」と話していました。