トルコ・ギリシャ沖地震 「1.5メートルほどの波が押し寄せた」

イズミル県の港に近いホテルの30代の男性従業員はNHKの取材に対し、「20秒ほどの大きな揺れを感じた。妻が怖がっていたのでなだめなければならなかった。地震のあと、15分から20分ほどしてから1.5メートルほどの波が押し寄せてきて、街の中心部が一時、パニックに陥った。宿泊客12人とホテルのスタッフが自分を含めて5人いるが、上の階に避難して安全だ」と話していました。

ツイッターには地震の直後の映像

ツイッターには、地震の直後、イズミル県の港で撮影したとされる映像が投稿されています。

動画には、岸壁が海水に覆われ、港に停泊していたとみられるボートが打ち上げられている様子が確認できます。

また、近くにある建物に向かって海水が押し寄せている様子も撮影されています。

海水が陸地に押し寄せる様子

今回の地震でトルコの大学は、激しい揺れとともに、津波も観測されたと発表しています。

震源地に近いギリシャのサモス島では地震の発生直後、海水が陸地に押し寄せる様子を現地にいた人が撮影していました。

撮影した男性は、「家で料理をしていたら揺れを感じた。地震は初めてで、世界の終わりかと思った。だから外に出てきた」と話しながら、海岸沿いの道路で撮影を始めます。

まもなくして、海岸沿いから人々が陸地の方向に向かって走っていく様子とともに、海水が道路に押し寄せる様子が記録されていました。

その後、海岸沿いの道路は1分ほどで水に覆われてしまいました。

男性は避難しながら映像の中で、「こんな怖い思いをしたのは初めてだ」と話していました。

イズミル県在住の日本人夫妻は

被害が大きかったイズミル県で2008年から暮らしている会社経営の出口隼人さんと朱理さん夫妻がNHKの取材に応じました。

当時の状況について、隼人さんは、「だんだん揺れが大きくなったので机の下に身を隠し、妻と娘にも身を守るように指示しました」と話し、朱理さんは「キッチンの棚や引き出しが全部開き、テレビも倒れて画面が割れてしまいました。

トルコも地震が多いですが、これほど大きな地震は人生で初めての経験でした」と話しました。

地震の直後、日本総領事館から安否確認の電話があったほか、現地に住む20人ほどの日本人と連絡を取り合って無事を確認したということです。

夫妻が暮らす街の中心部から10キロほど離れた地区では多くの建物が倒壊しているということで、揺れが収まったあと、隼人さんが屋根に上ると、煙が上がっているのが見えたということです。

また、津波があった沿岸部は別荘が建ち並び、海水浴を楽しむ人が多い場所だということです。

現地では余震が続いていて、朱理さんは「今後2、3日は建物の崩壊など、2次被害が拡大するのではないかと思うので、気をつけて過ごしたい」と話していました。

現地の医療機関は新型コロナウイルスの感染拡大でひっ迫しているということで、隼人さんは「地震でけがをしたらきちんと治療が受けられるか不安です」と話していました。