新型コロナ感染拡大も自転車業界は好調続く 3密回避も背景か

新型コロナウイルスの感染拡大で業績が低迷する企業が多い中、通勤などに自転車を利用する人が増えるなど需要が高まっていることから自転車業界は好調が続いています。

このうち、大阪 堺市に本社がある「シマノ」は、主にスポーツタイプの自転車の変速機やブレーキ、ホイールなどの部品を製造し、世界的なシェアを持っています。

今週、9月末までの9か月の決算を発表し、最終利益は前の年の同じ時期より10.4%増えました。

また、1年間の業績予想で最終利益をこれまでよりおよそ10%上方修正し、株価は一時上場以来の最高値をつけ、時価総額は日産自動車を上回りました。

背景には健康志向の高まりに加え、新型コロナの感染リスクを下げようと通勤などに自転車を利用する人が増えていることがあります。

国内だけでなく、欧米や中国からの注文も増えているため、シマノは増産の態勢をとっています。

また、大阪 都島区に本社があり、自転車の販売店を全国に480店余り展開する「あさひ」も需要の高まりを受けて売り上げが伸びています。

ことし8月中旬までの直近3か月間の決算では売り上げが前の年の同じ時期と比べて40%余り増加しました。

新型コロナの感染が収まらない中、いわゆる3密を避けようと自転車の需要は根強く、業界は好調が続きそうです。