未知のウイルス “推定で最大85万種類存在” 対策強化訴える

生物多様性について科学的な評価を行う政府間組織は、ヒトに感染しうる未知のウイルスが推定で最大85万種類存在するとした報告書を発表しました。人類による環境破壊が新型コロナウイルスのような世界的な大流行を発生しやすくしているとして、対策の強化を訴えています。

生物多様性について科学的な評価を行う政府間組織、IPBESは29日、世界各国の最新の研究成果を精査してまとめた報告書を発表しました。

この中で、新型コロナウイルスやエボラ出血熱、それにエイズといった感染症の多くは、動物が持つ病原菌に由来し、ヒトに感染しうる未知のウイルスは推定で54万種類から最大85万種類存在すると推定しています。

さらに、新型コロナウイルスは1918年の「スペインかぜ」以降、感染症の世界的な大流行としては6つ目で、森林破壊や農地の拡大などによる環境破壊で世界的な大流行が発生しやすくなっていると指摘しています。

そのうえで報告書では、新たな感染症の発生による経済的な損失は、世界全体で年間1兆ドル、日本円で100兆円余りを超える可能性が高いとして、環境破壊につながる消費の在り方を見直すことや、野生生物の国際的な取り引きの規制といった、対策の強化を訴えています。