東京都 新型コロナ 2人死亡 221人感染確認

東京都は29日、都内で新たに221人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。また、都は感染が確認された2人が死亡したことを明らかにしました。このうち1人は入院患者などの集団感染が確認されている医療機関に入院していた時に感染したということです。

東京都は29日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて221人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

年代別では、
▽10歳未満が2人、
▽10代が4人、
▽20代が58人、
▽30代が48人、
▽40代が41人、
▽50代が29人、
▽60代が20人、
▽70代が9人、
▽80代が8人、
▽90代が2人です。

都内で1日の感染の確認が200人を超えるのは、203人だった5日前の今月24日以来です。

また、100人を超えるのは10日連続です。

29日に確認された221人のうち、およそ43%にあたる95人は、これまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ57%の126人は、これまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、
▽家庭内が32人とほぼ半数を占めていて、
▽職場内が21人、
▽施設内が12人、
▽会食が4人などとなっています。

このうち、施設内では、法政大学のサッカー部の部員3人の感染が確認されました。
このサッカー部で確認されて都に報告があったのは、これで23人になりました。

このほか、世田谷区にあるデイサービス施設を利用した3人の感染が確認され、この施設で都に報告があったのはこれで23人になりました。

また、29日の利用者3人とは別に、これまでに感染が確認されていた利用者から家族1人が感染したケースもあったということです。

これで都内で感染が確認されたのは、合わせて3万677人になりました。

一方、都の基準で集計した29日時点の重症の患者は28日より1人減って29人でした。

また、都は感染が確認されていた80代の女性と90代の男性が死亡したことを明らかにしました。

2人とも基礎疾患があったということです。

このうち90代の男性は、入院患者などの集団感染が確認されている医療機関に入院していた時に感染したということです。

これで都内で死亡した人は、合わせて453人になりました。

小池知事「家族は感染防止対策の徹底を」

東京都の小池知事は記者団に対し、重症の患者が増加したことについて「半数は70代以上だが、比較的若い40代50代でも基礎疾患がある方が重症化している」と説明したうえで、「重症化リスクの高い方と同居する家族は、改めて手洗いや消毒、食事時間をずらすなど、特に感染防止対策の徹底をお願いしたい」と呼びかけました。

また、国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は、大学の運動部の寮でクラスターが発生したことについて「屋外で離れて運動している分にはいいと思うが、集まって着替える時にしゃべったり、マスクをしなかったりすると、当然リスクが高く、1人感染している人がいたらうつる。そのあとも、例えばごはんを食べに行くなど、普通に若者の行動を考えれば3密になる場合がいくつもある」と述べました。

そのうえで「大学だから、運動部だからということが特殊なわけではなく、注意が必要だ」と述べました。

入院患者は969人 28日より18人増

東京都によりますと、都内で29日までに感染が確認された3万677人のうち、入院中の人は28日より18人増えて969人です。

入院患者のうち、都の基準で集計した重症の患者は28日より1人減って29人です。

都は29日の時点で、重症の患者向けの病床を150床、中等症以下の患者向けの病床は2490床を確保しているということです。

また、自宅で療養している人は28日より4人減って173人です。

都が開設・運用している9つのホテルなどで療養している軽症や無症状の人は、28日より14人減って249人です。

このほか、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は28日より66人増えて307人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は2万8526人となっています。