新型コロナ 伊首相 新たな規制で影響の飲食店などに支援策発表

新型コロナウイルスの感染が再び拡大しているイタリアでは、コンテ首相が、営業時間の大幅な制限など新たに導入した規制で深刻な影響を受ける飲食店などを対象に経済的な支援策を発表し、広がる反発を和らげたい考えです。

イタリアでは27日に新たに確認された新型コロナウイルスの感染者がおよそ2万2000人と、これまでで最も多くなるなど急速に感染が拡大しています。

イタリア政府は来月下旬まで飲食店の営業を原則として午後6時までに制限したほか、スポーツ施設や映画館などを閉鎖しましたが深刻な影響を受けるとして反発が広がっています。

コンテ首相は27日夜、記者会見を行い、新たな規制で影響を受ける飲食店などを対象に総額50億ユーロ以上、日本円でおよそ6200億円にのぼる新たな支援策を発表しました。このうちレストランやバーなどは損失に応じて補償を受けることができます。

コンテ首相は「再び犠牲や困難を強いられる人たちに、適切で迅速な資金の支援を約束する」と強調しました。

ただ、新たな規制が始まった前日の26日には各地で抗議デモが行われ、一部が暴徒化して警官隊と衝突したほか、27日も首都ローマで規制に反発する極右勢力の支持者と警官隊が衝突する事態になっていて、不満の広がりを抑えられるかが焦点となります。