来年の航空会社収入の試算発表 感染拡大前の去年の約半分に

新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受け、IATA=国際航空運送協会は、来年の世界の航空会社の収入は感染が広がる前の去年のおよそ半分になるという試算を発表しました。

これは世界およそ290の航空会社が加盟するIATAが27日、発表しました。

それによりますと、来年の世界の航空会社の収入は新型コロナウイルスの感染が広がる前の去年と比べ46%減少し、ことしと同じく、厳しい状況が続く見通しです。

IATAがことし6月に発表した試算では、世界の航空需要は今月から12月にかけて回復が始まり、来年の航空会社の収入は去年と比べ29%の減少にとどまる見通しでした。しかし、世界各地でウイルスの感染が拡大し、国境の閉鎖や渡航制限などが続き、航空需要の回復が遅れていることから、下方修正したということです。

IATAのドジュニアック事務局長は、「国境が閉ざされたままでは、状況が改善する見込みはほとんどない。各国政府は断固たる措置を取り、経済と雇用の破滅を回避しなければならない」とコメントし、航空会社への支援を強化するよう訴えています。