去年1年間の自殺者2万人余 過去最少も新型コロナ影響が懸念

ことしの自殺対策白書は、去年自殺した人は、統計を取り始めて最も少なくなったものの、若い世代は深刻な状況が続いているほか、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も懸念されると指摘しています。

27日、閣議決定された自殺対策白書によりますと、去年1年間に自殺した人は、前の年より671人少ない2万169人で、経済情勢の改善などを理由に、10年連続の減少となり、統計を取り始めた昭和53年以降で、最も少なくなりました。

年代別にみますと、40代以上では減少傾向にあるものの、20歳未満は横ばいで推移しているほか、15歳から39歳の各年代では死因の1位となっており、「若い世代の自殺は深刻な状況にある」と指摘しています。

また、新型コロナウイルスの感染拡大により、収入の減少や事業不振、雇用不安などの影響が懸念されるとして、事業者への融資や雇用を維持するための支援などを着実に進めることが必要だとしています。