クマ出没情報 5年で最多に 餌の木の実が不作 政府が緊急会議

クマによる被害が全国で相次いでいることを受けて、政府は関係する省庁の担当者を集めた緊急の会議を開き、この中で今年度寄せられたクマの出没に関する情報がこの5年で最多になったことが報告されました。

この秋、全国でクマが人里に出没し人が襲われてけがをするケースが相次いでいて、NHKのまとめでは先月以降、今月23日までに少なくとも63人がけがをし、このうち2人がその後、死亡しています。

こうした状況を受けて、環境省や農林水産省、警察庁などの担当者が集まる緊急の連絡会議が開かれ、環境省の中尾文子野生生物課長が「クマによる被害が相次ぎ国民の関心は高まっている。関係省庁が一層密に連携し、被害の防止などに取り組む必要がある」と述べました。

そして、会議では、
▽ことし4月以降、先月までに寄せられたクマの出没に関する情報が全国で1万3670件に上り、この5年で最も多くなったことや、
▽クマの餌となるブナなどの木の実が多くの地域で不作となっていることが報告されました。

このあと会議では
▽自治体に対し、被害に関する情報をすみやかに共有するよう求めることや、
▽それぞれの省庁の間の情報共有をどう進めるかについて検討していくことが確認されました。

クマに襲われけが 63人 先月から今月

この秋、各地でクマが人里に出没するケースが多発しています。

NHKが各地の放送局を通じて今月23日時点で全国の状況をまとめた結果、先月から今月にかけてクマに襲われてけがをした人は少なくとも63人に上り、このうち秋田県と新潟県でそれぞれ1人がその後、死亡しています。

けが人の県別内訳 新潟13人 石川11人など

けがをした人が最も多かったのは
▽新潟県で13人、
次いで
▽石川県が11人、
▽岩手県が9人、
▽福井県が8人、
▽福島県と群馬県がそれぞれ5人、
などとなっています。

4月以降 けが人 計123人

また、今年度の4月以降にけがをした人は合わせて123人となりました。

これは一昨年度1年間の53人をすでに大幅に超えていて、この10年では昨年度1年間の157人に次いで2番目に多くなっています。