競馬 菊花賞 コントレイルが優勝 無敗で3冠 父のディープ以来

競馬の秋のクラシックレース、「菊花賞」は1番人気のコントレイルが優勝し父のディープインパクト以来、15年ぶり3頭目となるデビューから無敗での3冠を成し遂げました。親子で無敗での3冠達成は史上初めてです。

レースは、京都市伏見区にある京都競馬場の芝3000メートルのコースで行われ、無敗のまま「皐月賞」と「日本ダービー」を制したコントレイルがクラシックレースの3冠を達成するかどうかに大きな注目が集まりました。

単勝1.1倍の圧倒的な1番人気となったコントレイルは、スタート後は中盤につけて、最終コーナー付近から一気に加速して先頭争いに加わりました。

そして、最後の直線でアリストテレスとの競り合いを制して優勝しました。

デビューから7連勝のコントレイルは、昭和59年のシンボリルドルフと平成17年の父のディープインパクトに続き無敗でのクラシックレース3冠を15年ぶりに達成しました。

また、親子で無敗のまま3冠を達成したのは史上初めての快挙です。

<払戻金>
▽単勝
 3番で110円。

▽枠連
 2番ー5番で510円。

▽馬連
 3番ー9番で910円。

▽馬単
 3番ー9番で1010円。

▽3連複
 3番ー9番ー10番で3810円。

▽3連単
 3番-9番-10番で8740円でした。

▽ワイド
 3番ー9番が530円。
 3番ー10番が550円。
 9番ー10番が2780円。

騎乗した福永騎手「親子で3冠達成は大変な偉業」

コントレイルに騎乗した福永祐一騎手は、「思っていた以上に接戦になった。しのいでくれという気持ちで乗っていたが、抜かさせなかった。改めてすごい馬だと思った」と振り返りました。

親子では、史上初めての無敗での3冠を達成したことについては、「親子で達成したのは大変な偉業で、その馬に乗れたことを誇りに思う」と話しました。

そのうえで、今後については「これからは年上の馬との戦いが始まり、新たなスタートになる。日本一の強い馬になるために頑張りたい」と抱負を話していました。

競馬の3冠とは

競馬の3冠は、3歳の馬だけが出走できるG1レースを3つ制することです。

対象となるレースは、馬の性別ごとに分かれています。

雄の馬は、皐月賞と日本ダービー、それに菊花賞の3つのクラシックレースが対象です。

ひん馬は、桜花賞とオークスのクラシックレース2つに加え、秋華賞です。

ひん馬では、今月18日にデアリングタクトが秋華賞を制してひん馬で初めてとなる無敗での3冠を成し遂げました。

レベルの高い競走馬がそろうのに加えて、レースによって競馬場や距離などが異なることから3冠達成のハードルは非常に高く、今回のコントレイルの3冠は雄の馬では8頭目です。

また、デビューから無敗のままで達成したのは史上3頭目の快挙です。

コントレイル「どぎもを抜く瞬発力」調教師もほれぼれ

コントレイルは、2017年に北海道新冠町で生まれた雄の馬で、父は15年前の2005年に無敗で3冠を成し遂げたディープインパクトです。

コントレイルは、デビューした去年、2歳馬だけのG1レースなどで3戦全勝して注目を集め、ことしは3歳馬で競うクラシックレースでの活躍が期待されていました。

クラシックレースの初戦となった4月の「皐月賞」では、1番人気で出走して最後の直線でライバルの馬をかわして優勝し、まずは1冠としました。

5月の「日本ダービー」では、終盤で一気に引き離し2着に3馬身の差をつけて無敗での2冠を達成しました。

その快勝ぶりから史上初めてとなる親子で無敗での3冠達成へ、期待が一気に高まりました。

コントレイルの父で絶大な人気を集めたディープインパクトは、当時、騎乗していた武豊騎手が「飛ぶような走り」と話したように、最後の直線でのスピードに乗った猛烈な追い込みが代名詞でした。

父の走りを受け継いでいるとも言われるコントレイルも瞬発力を生かした終盤のスピードが持ち味です。

担当の矢作芳人調教師は「どぎもを抜く瞬発力」とほれぼれしていて、元調教師で競馬中継の解説者、鈴木康弘さんも「走るフォームが非常に柔らかくて、体全体をバネのように使う。まさにディープインパクトだと思う」と話しています。

25日の「菊花賞」を制しデビューから7連勝で無敗の3冠馬となり、父と同じ偉業を成し遂げたコントレイル。

今後、さらにレベルの高い馬たちとのレースが増えていくなか、一層の活躍が期待されます。

テレビで観戦の競馬ファン「歴史的な瞬間に立ち会えてうれしい」

競馬の「菊花賞」で、コントレイルが無敗での3冠を成し遂げたことについて、競馬ファンからは偉業をたたえる喜びの声が聞かれました。

記録のかかったレースの行方を見届けようと、東京 台東区にある場外馬券売り場の近くで営業する飲食店の前にはテレビが設けられ、屋外で食事をする人たちなどが観戦しました。

通りすがりの人たちも足を止めるなどしてレースが始まるまでには、店の前に大きな人だかりができ、圧倒的な一番人気となったコントレイルに声援を送る人の姿も見られました。

このうち、大学時代の友人などと観戦した30代の男性は、ディープインパクトのファンだったということで、「最高のレースでした。最後まで粘られていて怖かったですが、能力の違いが出ました。コントレイルを信じてよかったです。親子の三冠達成は感慨深いものがあります」と興奮した様子で話していました。

一緒に食事をしていた20代の男性は、「歴史的な瞬間に立ち会えてうれしいです。新型コロナウイルスの影響で友人とともに観戦する機会が減っているので、この場で盛り上がれて楽しかったです。よい日曜になりました」と話していました。

親子で無敗の3冠達成「奇跡に近い」と解説者

通算795勝を挙げた元調教師で、NHKの競馬中継で解説を務める鈴木康弘さんは25日のコントレイルのレースについて「レース前半から前に行きたがっていたように見えて、後半にスタミナ切れすると思った。それでも最後の直線で強い足を出し切った姿を見て、精神力も強い馬だと実感した。結果的には2着との差は僅かだったが、仮にゴールがまだまだ先で、例えば地平線の先にあったとしても抜かれることはなかっただろう」と振り返りました。

親子で無敗の3冠を達成したことについては「すばらしいことで今でも信じられない。奇跡に近く、それほど達成することが難しいことだと思う」と非常に高く評価しました。

今後については「年上の馬との戦いになるが、これからも成長して結果を出してほしい。願わくは凱旋門賞に出走する姿を見たい」と期待を寄せていました。