ブラジル コロナ後に凶悪犯罪増加 10分間に1人が殺される状況

ブラジルでは新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、凶悪犯罪が増えていて今年1月から6月までの殺人事件の犠牲者の数は、前の年の同じ期間に比べて7.1%上昇し、計算上、10分間に1人が殺されている状況となっています。

ブラジル政府などによりますと、今年1月から6月までのブラジルの殺人事件の犠牲者は2万5712人で前の年の同じ期間と比べて、7.1%増加しました。

殺人事件で犠牲になる確率は日本のおよそ100倍で計算上は、10分間に1人が殺されている状況となっています。

このうち、警察官に殺された人は前の年に比べて6%増えて、3181人にのぼるほか、殺された警察官も19.6%増えて、110人となっています。

殺人事件が増加している理由について専門家は、新型コロナの感染拡大で、移動が制限されたことで、麻薬の流通や販売をめぐる犯罪組織の抗争が増えているためだと指摘しています。

一方で軽犯罪は前の年に比べて、ひったくりの件数が34%減ったほか、自動車泥棒も22.5%減っていて凶悪犯罪の増加が際立っています。