横田滋さんお別れの会 早紀江さんら“拉致被害者 帰国実現を”

北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親で、ことし6月に亡くなった横田滋さんのお別れの会が開かれ、妻の早紀江さん(84)などが、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するよう改めて求めました。

東京・千代田区で開かれたお別れの会には拉致被害者の家族をはじめ政府関係者などが参列し、会場には「ありがとう、横田滋さん」というメッセージが掲げられました。

横田滋さんは、妻の早紀江さんとともにすべての都道府県を回って署名活動や講演を行うなど、およそ20年にわたって拉致被害者の救出活動の先頭に立ってきましたが、ことし6月に亡くなりました。

お別れの会で早紀江さんは、「家族を大切にするおとなしい父親でしたが、娘がいなくなったとたん、『なんと強くなることか』とびっくりする思いで、後ろについていつも行動をともにしてきました。『娘は必ず元気で生きている』と信じて毎日祈り、お父さんと話しています。被害者の帰国の実現に向けて政府は力を尽くしてほしい。私たちはそれだけを期待して信じています」と話しました。

また、拉致被害者の家族会代表で田口八重子さんの兄の飯塚繁雄さん(82)は、「長い間、救出活動に取り組んできたが、成果は得られていない。残された家族もだんだん年をとり、身動きがとれなくなっているが拉致問題の解決を横田さんへのお礼に代えられるよう努力を積み重ねていきたい」と話しました。

このあと、参列者は滋さんの遺影が掲げられた祭壇に一人一人、白いカーネーションを手向け、静かに手を合わせていました。

お別れの会のあと、拉致被害者の家族はおよそ1年ぶりに大規模な集会を開き、横田めぐみさんの弟の拓也さん(52)が、「被害者の親世代が他界したあとに帰国できたとしても本当の意味での解決には決してならないことをキム・ジョンウン(金正恩)委員長は理解すべきだ。私たちは被害者を返してくれさえすればいいのです」と話しました。

集会では最後に、北朝鮮に対し、すべての拉致被害者をすみやかに帰国させるよう決断を求めるとともに、日本政府に対しても帰国の実現を求める決議を採択しました。