流産など繰り返す「不育症」の助成 3割の自治体にとどまる

妊娠しても流産や死産を繰り返す「不育症」の検査や治療に対する支援状況を厚生労働省が全国の都道府県、政令指定都市それに中核市を対象に調べたところ、助成制度を設けているのは全体のおよそ3割にとどまっていることがわかりました。
支援団体は、「どこに住んでいても同じ支援が受けられるようにするべきだ」として、国による支援を求めています。

妊娠するものの胎児が育たずに流産や早産、死産を繰り返す不育症は、原因を明らかにして適切な治療を受ければ出産できるケースが増えていますが、検査や治療の費用が高いことが課題となっています。

このため検査や治療の費用の一部を助成する自治体も増えていて厚生労働省は初めて全国の都道府県と政令指定都市、それに中核市を対象に支援の状況を調べました。

その結果助成金の制度があるのは127の自治体のうち38と、全体のおよそ3割にとどまっていることがわかりました。

このうち、
▽都道府県で助成制度を設けているのは、東京都や北海道、京都府など12都道府県、
▽政令指定都市と中核市では、岡山市やさいたま市、横須賀市など26市でした。

この結果について不育症の当事者で作る支援団体「不育症そだってねっと」の工藤智子代表は、「人口の少ない市町村の方が、若い世代を呼び込むために積極的に不育症の助成を行う傾向があるとは思うが、政令市や中核市のような人口の多い自治体で助成がなければ、結局、支援を受けられる人も限定的になってしまう。どこに住んでいても同じ支援を受けられるようにするには国レベルの助成が必要だ」と述べ、支援の拡充を求めています。

「不育症」 検査や治療費助成実施の自治体はどこ?

不育症の検査や治療の費用に助成を行っている自治体は、次のとおりです。

都道府県では、
▽北海道
▽福島県
▽埼玉県
▽東京都
▽長野県
▽静岡県※
▽三重県
▽京都府
▽兵庫県※
▽和歌山県※
▽佐賀県
▽宮崎県の12都道府県です。

※静岡県と兵庫県、それに和歌山県は、県内の市町村が事業を行い、それに対して補助を行っています。

また、政令指定都市では
▽札幌市
▽新潟市
▽さいたま市
▽静岡市
▽浜松市
▽京都市
▽岡山市
▽福岡市の8市です。

中核市では
▽旭川市
▽函館市
▽金沢市
▽水戸市
▽川越市
▽横須賀市
▽甲府市
▽高槻市
▽八尾市
▽枚方市
▽寝屋川市
▽姫路市
▽尼崎市
▽明石市
▽大津市
▽和歌山市
▽鳥取市
▽福山市の18市です。