米FDA コロナワクチンで専門家委員会 効果や検証の議論始まる

アメリカの医薬品規制当局は22日、新型コロナウイルスのワクチンについて専門家の委員会を開き、効果と安全性の具体的な検証についての議論が始まりました。

医薬品の規制や承認を行うFDA=食品医薬品局は、22日、新型コロナウイルスのワクチンの効果や安全性を検討する外部の専門家による委員会を開催しました。

委員会ではワクチンの開発の進み具合や供給に向けた準備などについてFDAをはじめとした政府機関の担当者が説明し、専門家の意見を求めました。

この中で、FDAは、正式な承認の前に緊急の使用許可を出す上での基準について、2か月程度にわたる安全性の確認や、ワクチンを接種した人の一定割合以上で予防効果が示されることを求めていると述べました。

これに対し専門家からは、臨床試験の参加者の人種ごとに安全性を確認することや、緊急で使用の対象となる人たちを明確に指定すべきだといった意見が出されました。

さらに、実用化を急ぐ政治的な圧力によって安全性などの確認がおろそかにされる懸念が一般の人たちの間でも高まっていることについて意見が交わされ、複数の専門家は許可や承認の過程を透明化して、科学的なデータを厳しく検証していくことが重要だと指摘しました。

この委員会は今後、複数回にわたって開催され、個別のワクチンについても臨床試験の結果を詳しく検討して承認すべきかどうかの意見を示すことになっています。

専門家「効果や安全性の評価 過程公開で信頼回復に」

22日に開かれたFDAのワクチンの専門家委員会について委員を務めたこともあるコロンビア大学のワファ・エルサド教授は「ワクチンの実用化に向けて重要な意味のある会合だ」と評価しました。

そのうえで「今後、FDAがワクチンの承認に向けてどのような考えを持っているのか専門家とのやりとりを通じて分かるようになるだろう。効果や安全性の評価についてはもちろんだが、こうした過程を公開することで一般の人々の信頼回復につながる」と述べました。