大規模デモ続くナイジェリア 発砲などでこれまでに56人死亡か

警察の暴力に抗議する大規模なデモが続く西アフリカのナイジェリアで、治安機関がデモ隊に発砲するなど混乱が広がっています。国際的な人権団体はこれまでに少なくとも56人が死亡したとして、当局に徹底した調査を行うよう求めました。

ナイジェリアでは、少年が警察官に射殺された様子とされる動画が今月(10月)上旬にネット上で広がったことをきっかけに若者を中心とした大規模な抗議デモが全国に拡大していて、最大都市のラゴスで20日夜、数千人のデモ隊に対して治安機関が発砲しました。

これについて国際的な人権団体アムネスティ・インターナショナルは、21日、独自の調査の結果、デモに参加していた少なくとも12人が死亡したと発表しました。

また、治安機関が証拠を隠すために、事前に現場付近の監視カメラを外していた可能性もあると指摘しました。

さらに抗議デモが始まってからのおよそ2週間で治安機関の過剰な対応などで死亡した人は、あわせて少なくとも56人に上るとして、当局に再発防止とともに徹底した調査を行うよう求めています。

ラゴスでは外出禁止令が続いていますが、公共施設への放火などが起きていて、ロイター通信は22日も複数の発砲音が聞かれたと伝えています。

ナイジェリアは、アフリカ最大の2億人近い人口を抱え、経済成長が続いていて、ブハリ大統領は国民に冷静な行動を呼びかけていますが、混乱のさらなる広がりが懸念されています。

アメリカで非難の抗議集会

西アフリカのナイジェリアで治安機関がデモ隊に発砲するなど混乱が広がっている中、アメリカ・ニューヨークの国連本部近くでは、ナイジェリア系のアメリカ人らおよそ80人がナイジェリア政府の対応を非難する抗議集会を開きました。

参加者たちは集会でナイジェリアの治安機関による人権侵害と政権の退陣を訴える声をあげた後、市内をデモ行進しました。

集会に参加したナイジェリアに家族がいるという調理師のフレッド・ヌワビジさんは、「ナイジェリアで起きていることは虐殺だ。友人の1人が銃で撃たれた」として怒りをあらわにしていました。

また販売員のイディオノ・エカネムさんは「ナイジェリアでは教育やその他の予算の2倍の費用が警察につぎ込まれている。それでも残虐行為がなくならない」と述べていました。

一方、国連の報道官は22日の記者会見で治安機関に自制を呼びかけるとしたうえで「ナイジェリア政府には警察改革を支援する用意があると伝えている。人権侵害の責任は問われる必要がある」と話していました。