ANAホールディングス 今年度 過去最大 5000億円規模赤字見通し

ANAホールディングス 今年度 過去最大 5000億円規模赤字見通し
ANAホールディングスは、新型コロナウイルスの影響で国際線を中心に需要の回復の、めどが立たないことなどから、今年度1年間の最終的な損益が過去最大の5000億円規模の赤字になる見通しとなりました。
ANAホールディングスの傘下の全日空は、今月も国際線がおよそ9割、国内線がおよそ5割の運休や減便が続いていて、国際線を中心に需要の回復のめど立っていません。

このため、関係者によりますとANAホールディングスは、近く公表する今年度の業績予想で、最終的な損益が5000億円規模の赤字になる見通しを示すことになりました。

ANAホールディングスは、社名が全日空だった2009年度に、リーマンショック後の景気低迷などの影響で、573億円の最終赤字に陥りましたが、これを大幅に上回る過去最大の赤字となります。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ANAは金融機関からの借り入れや融資枠の設定によって合わせて1兆350億円の資金を確保し、今後1年程度の運転資金にはめどがついているとしています。

ただ、航空需要の低迷が長期化する事態に備えて、人件費の削減や路線の見直しを進めるほか、金融機関から一部が資本と見なされる「劣後ローン」の形で4000億円の融資を受けて、財務基盤を強化する方針です。