筑波大学学長に永田恭介氏再任 「選考過程が不透明」の意見も

筑波大学学長に永田恭介氏再任 「選考過程が不透明」の意見も
任期満了に伴う筑波大学の学長選考が20日行われ、永田恭介学長が再任されることになりました。この選考について、一部の教員グループは「過程が不透明だ」と訴えていて、有識者などで作る会議が21日午後、選考の理由を説明することにしています。
筑波大学では、平成25年に就任した現職の永田恭介学長(67)が来年3月末で任期満了を迎える予定で、永田氏のほか、生命環境系の松本宏教授(65)が、学内の推薦を受けて来年4月以降の学長候補となっていました。

大学によりますと20日、民間の有識者や教員の代表などで構成する「学長選考会議」が会合を開き、永田氏の再任を決めました。永田氏は東京大学薬学部を卒業したあと、筑波大学の教授や学長補佐室長などを経て、平成25年4月から7年余り学長を務めています。

学長の選考をめぐっては、ことし4月に学長選考会議が選考に関する規則を改正し、これまで最長6年としていた任期の上限を撤廃したほか、これまで行っていた教職員による投票を選考会議としては行わないことにしていて、一部の教員グループが「選考の過程が不透明だ」などと訴えています。

大学では21日午後、永田学長が会見を開いて、次の任期に向けた方針を述べるとともに、学長選考会議が永田学長の再任を決めた理由を説明することにしています。

一部教員グループ 選考プロセスの情報公開求める声明

永田恭介学長の再任が決まったことを受けて、「選考過程が不透明だ」と訴えていた一部の教員グループは、「不正な選考を認めない」として選考プロセスに関する情報の公開を求める声明を発表しました。

筑波大学の学長の選考をめぐっては、これまで最長6年だった任期の上限が撤廃されたことなどに一部の教員のグループが反発し、先週会見を開いて「選考会議の議長を選出する過程での議事録が残っていないなど、選考の過程が不透明だ」と訴えていました。

グループは、永田学長の再任が決まったことを受け、21日、「不正な選考を認めない」とする緊急声明を発表しました。この中では、「学長の任期上限撤廃の規則改正により、永遠の学長の座に座ろうとしている」として、永田学長の再任に反対するとともに、今後も選考プロセスに関する情報の公開を求めていくとしています。

永田学長と選考会議の議長が会見

再任が決まった永田恭介学長は21日、大学で会見を開き、「新型コロナウイルスの感染拡大によって見えてきたありとあらゆる『分断』の克服に、学術領域から貢献していかないといけない。多様な分野が協力し新たな価値を創造していきたい」と述べ、コロナ禍での新たな生活を学術的に支援していく意欲を示しました。

選考会議の議長を務めた元関西大学学長の河田悌一氏もオンラインで会見に参加し、永田氏を選んだ理由について「永田氏は情熱と実行力を有し、ビジョンを明示しながら、大学の卓越性を高めることができる」と説明しました。

そのうえで、最長6年の任期の上限撤廃など選考会議が規則を改正したことを一部の教員のグループが「選考の過程が不透明だ」などと訴えていることについて河田氏は、「規則改正に向けては、2年以上をかけて議論してきており、学内向けにも事前に報告している。疑義が生ずるのは非常に残念だ」と述べました。