「#MeToo」運動きっかけ 映画祭で平等目指す動き広がる

「#MeToo」運動きっかけ 映画祭で平等目指す動き広がる
3年前、世界的に広がった「#MeToo」運動をきっかけに映画界では、映画祭の選考委員や応募作品の監督の男女の割合を公表して平等を目指そうという運動が広がっていて、この運動に賛同して宣言に署名した映画祭は、カンヌなど世界3大映画祭を含め、少なくとも119に上ることが分かりました。
この運動、「50/50by2020」は、映画祭の選考委員や応募作品の監督の男女の割合などを公表し、平等を目指そうというもので、3年前、ハリウッドの映画プロデューサーによる性暴力などを告発する報道を受けて盛んになった「#MeToo」運動をきっかけに世界的に広がりました。

この運動を提唱するスウェーデン映画協会などによりますと、この運動に賛同し、映画祭の選考委員やすべての応募作品の監督の性別や人種を公表したり、映画祭の運営組織の責任者の性別や人種を公表し、平等を達成するためのスケジュールを立てたりするという宣言に署名した映画祭は、カンヌ、ベルリン、ベネチアの世界3大映画祭を含め、ロカルノやトロントなどこれまでに少なくとも119に上ったということです。

このうち、3大映画祭の中で最も早く宣言に署名したカンヌ映画祭は、ことしは2067本の応募作品のうち25.7%、532本が女性の監督によるものだったと発表しています。

また、公式作品に選ばれた56本の映画のうち、28.5%、16本が女性の監督によるものだったということです。

こうした動きを受け、日本の東京国際映画祭も応募作品の監督や選考委員などの性別の公表を去年から始めていて、ことしは1354本の応募作品のうち、男性の監督の作品は1078本、女性の監督の作品は154本、男女共同の作品は122本だったとしています。

東京国際映画祭は、宣言への署名についても現在、検討を進めているということです。
スウェーデン映画協会のアンナ・サーナーCEOは「映画界全体ではジェンダー平等とはほど遠く、まだセクハラもあります。映画界にはさらなる多様性が求められていて、この動きは終わっていません。今も大きな変化が続いています」と話していました。

社会の多様性を反映させる動きも

性暴力やセクハラを告発する「#MeToo」運動をきっかけに映画界では、ジェンダーの平等を実現したり、より社会の多様性を反映させたりしようという動きが出てきています。

ことし8月、世界3大映画祭の1つ、ベルリン国際映画祭は性別を区別しない姿勢を強く打ち出していきたいとして、これまでの「最優秀男優賞」と「最優秀女優賞」を廃止し、新たに「最優秀主演賞」と「最優秀助演賞」を設けることを発表しました。

また、アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞の主催団体は、先月、出演者の一定以上をマイノリティーや女性、障害のある人などとすることを作品賞の新たな選考基準に加え、2024年から適用すると発表しました。

映画の製作に社会の多様性を反映させるためだとしています。