感染症の歴史から教訓伝える企画展 千葉

感染症の歴史から教訓伝える企画展 千葉
天然痘やスペインかぜなど国内で流行した感染症の歴史から教訓を伝える企画展が千葉市にある千葉県文書館で開かれています。
この企画展は新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、過去の感染症などの歴史や教訓を知ってもらおうと開かれ、文書館が所蔵する古文書や公文書などおよそ70点が展示されています。

このうち、今の千葉県野田市の旧福田村が明治22年の条例について記した文書では、選挙で選ばれた衛生委員と呼ばれる責任者が中心になって天然痘の予防接種の実施を徹底する態勢がとられていたことがわかります。

また、スペインかぜが流行した大正8年に旧内務省が国民向けに作成した「予防心得」には、芝居や寄席など人の集まるところへ立ち入らないことや、電車や汽車の中では当時「呼吸保護器」と呼ばれていたマスクを必ずつけるよう記され、今に通じる感染防止対策が呼びかけられていたことが分かります。

千葉県文書館の豊川公裕副主幹は「過去の疫病を振り返り、私たちの暮らしをもう一度、見つめ直してほしい」と話しています。

この企画展は千葉県文書館で来年3月6日まで開かれていて入場は無料です。