レムデシビル 使用の手引 数週間以内に示す方針 WHO

レムデシビル 使用の手引 数週間以内に示す方針 WHO
新型コロナウイルスの治療薬として日本で特例承認されている抗ウイルス薬のレムデシビルについて、WHO=世界保健機関は16日、使用についてのWHOとしての手引を数週間以内に示す方針を明らかにしました。
WHOは、30か国の405の病院で実施した新型コロナウイルスに関する臨床試験の暫定的な結果を15日に発表し、このうちレムデシビルについては、入院患者の死亡率の改善や入院期間が短縮するかどうかについて「ほとんど効果が認められないか全く効果が認められなかったようだ」としています。

WHOのテドロス事務局長は、16日の記者会見で暫定的な結果を改めて説明し、近く、最終的な報告を公表する考えを示しました。

レムデシビルは日本を含む複数の国で新型コロナウイルスの治療薬としてすでに特例承認されています。

これに関連して主任科学者のスワミナサン氏は「各国の規制当局は今回の臨床試験のデータによって特例承認を続けるかを判断することになるだろう」と述べたほか、WHOとしても、使用についての手引を数週間以内に示す方針を明らかにしました。

WHOは、今の段階では肺炎の症状があった場合に使用されるステロイド剤のデキサメタゾンが新型コロナウイルスの重症患者に効果がみられる唯一の治療薬だとしていて、今後も別の抗ウイルス薬などを使った臨床試験を進めていくとしています。