新米価格 6年ぶり値下がり 新型コロナで外食用の需要が減少

新米価格 6年ぶり値下がり 新型コロナで外食用の需要が減少
ことしの新米の価格は先月の調査で、去年の同じ月と比べて4%下落しました。新型コロナウイルスの影響で外食用の需要が減少したためで、6年ぶりの値下がりとなりました。
農林水産省の発表によりますと、先月、農協などが卸売業者に販売した新米の価格は、すべての銘柄の平均で60キロ当たり1万5143円となりました。

去年の同じ月の価格を676円、率にして4%下回り、6年ぶりに値下がりしました。

新型コロナウイルスの影響で、外食用のコメの需要が落ち込み在庫が膨らんでいるうえ、ことしの新米の収穫が順調で、卸売業者の間で買い控えの動きが広がったためだと見られます。

来年の生産量見通し 過去最大の減少に

一方、農林水産省は、ことし7月から来年6月までの1年間のコメの需要が、709万トンから715万トンになるという見通しをまとめました。

新型コロナウイルスの影響で、大きく落ち込んだこの1年間の需要と同じ程度かさらに下回る水準で、それに見合う来年のコメの生産量は679万トンとするのが望ましいとしました。

ことしの生産量の見通しと比べて56万トン減り、平成16年産のコメから国が主食用の生産量を示すようになって以来、過去最大の減少となります。

このため飼料用や加工用などのコメや、他の作物への転換をどう促していくかが課題となります。