新型コロナで制限 高齢者施設の面会再開の条件まとまる 厚労省

新型コロナで制限 高齢者施設の面会再開の条件まとまる 厚労省
厚生労働省は、新型コロナウイルスの対策で制限していた高齢者施設での面会を再開するにあたり、面会を症状がない人にかぎり、居室での面会は原則、避けることなど具体的な条件をまとめました。
厚生労働省は、ことし2月以降、全国の高齢者施設に対し、やむをえない場合を除いて家族などとの面会を制限するよう求めてきましたが、15日夜、面会を再開するための具体的な条件をまとめ、都道府県などを通じて周知しました。

具体的には、
▽面会の人数を必要最小限にし、
▽過去2週間以内に、発熱などの症状があった人や、感染者や感染の疑いがある人と接触した人などは、面会を断ります。

また、面会の場所は、寝たきりの人や、みとりの場合を除いて、高齢者の居室でなく換気できる部屋を選び、手の消毒やマスクの着用を徹底したうえで、飲食は可能なかぎり控えるとしています。

さらに、
▽面会する人には、施設のトイレを極力使用しないよう呼びかけ、
▽面会に使った机やいすは、消毒することなどを求めています。

厚生労働省は施設の管理者に対し、これらの条件を守った委員会地域の感染状況などを踏まえて、面会を再開するかどうか判断してほしいとしています。

これに対し、介護施設からは「家族に会いたいという要望が強く、国の後押しがあれば面会をしやすくなる」と歓迎する声が出ている一方、「判断基準があいまいで、どのような状況なら再開していいのかわからない」といった戸惑いの声も聞かれ、施設によって対応が分かれることも予想されます。

田村厚労相「感染防護の徹底を」

田村厚生労働大臣は、記者会見で「実施する場合は、適切な感染防止対策を取るようお願いしたい。長く家族と面会ができていない人もいるが、面会のため介護施設などに行く場合は、換気やマスクの着用を徹底するなど、感染防護をしっかり取ってもらいたい」と述べました。