「疲れ果てた」仏で医療従事者ら抗議活動 待遇改善など求める

「疲れ果てた」仏で医療従事者ら抗議活動 待遇改善など求める
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フランスでは新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、医師や看護師らが待遇や職場環境の改善を求めて抗議活動を行いました。ウイルスへの対応の長期化で医療現場では疲労感が広がっていて、医療従事者をどう支えるかが大きな課題になっています。
抗議活動は15日、フランスの医師や看護師など医療従事者で作る組合の呼びかけで国内各地で行われ、このうちパリでは数百人が集まりました。

参加者は「私たちは疲れ果てた」と書かれたプラカードや、スタッフの増員などを求める横断幕を掲げて、政府に対して待遇や職場環境の改善を訴えました。

フランスの看護師の団体が今月行った調査では、57%の看護師が「燃え尽きた状態だ」と答えたほか、3人に1人が「転職したい」と答えるなど疲労感が広がっていることが浮き彫りになっています。

抗議活動に参加した女性の看護師は「疲れを超えて燃え尽きています。私たちをこれ以上、働かせることはできません」と話していました。

フランスでは感染の急速な広がりを受けて、今月17日からパリなどで午後9時から午前6時まで夜間の外出が禁止されます。

これについて抗議活動を呼びかけた組合は「医療従事者の負担を減らすためには待遇や職場環境の改善に加え、外出制限などの厳しい措置の導入も必要だ」と話していました。