WHO 欧州のコロナ再拡大を懸念「今こそ追加の規制措置を」

WHO 欧州のコロナ再拡大を懸念「今こそ追加の規制措置を」
WHO=世界保健機関は、ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染が再び急速に広がっていることに強い懸念を示したうえで「今こそ追加の規制措置を講じるときだ」と述べ、各国が新たな規制を導入していることを評価しました。
WHOによりますと、ロシアやヨーロッパ地域では今月9日と10日には1日当たりの感染者数が初めて合わせて12万人を超え、各国は相次いで規制を強化しています。

WHOヨーロッパ地域事務局のクルーゲ事務局長は15日の記者会見で、「ヨーロッパでの感染状況の悪化を非常に懸念している。日々確認される感染者の数も入院する人の数も増えている」としたうえで「今こそ追加の規制措置を講じるときだ」と述べ、各国が新たな規制を導入していることを評価しました。

WHOによりますと、ロシアやヨーロッパ地域で新たに確認される感染者の数はことし4月に比べて2倍から3倍に増えているものの、亡くなる人の数は5分の1未満にとどまっていて、検査数が増えたことや酸素吸入の体制が整ってきたことなどが背景にあるとしています。

WHOは、このあと訪れるインフルエンザの流行シーズンには、新型コロナウイルスとの同時流行によって医療機関にさらに負担がかかるおそれがあるとして、各国に対しインフルエンザの流行状況も注視するよう呼びかけています。