貨物便転用の「ジップエア」 旅客便運航開始 新型コロナ

貨物便転用の「ジップエア」 旅客便運航開始 新型コロナ
新型コロナウイルスの影響で航空業界が深刻な打撃を受ける中、旅客機を貨物便に転用する異例の運航を続けてきた日本航空傘下の「ジップエア」は16日、成田空港と韓国のソウルを結ぶ路線で初めて客を乗せて運航します。
日本航空が設立した国際線のLCC=格安航空会社の「ジップエア」は、感染拡大を受けてことし5月に予定していた旅客便の就航の延期を余儀なくされ、6月から旅客機を貨物便に転用する形で、貨物を輸送する異例の運航を続けてきました。

ジップエアは、政府の入国制限措置が段階的に緩和され、今後、航空需要が回復すると見込んで、旅客便を初めて運航することを決め、16日から成田とソウルを結ぶ路線の運航を週に2往復開始します。

「ジップエア」の西田真吾社長は「これまで貨物便の運航で収益を賄うことができた。今後、感染拡大が収束し、航空需要が回復した場合に備えて、旅客便の体制や路線を整備していきたい」と話していました。

厳しい経営環境が続いている航空業界では、今月、LCCの「エアアジア・ジャパン」が日本から撤退することを発表したほか、「ジェットスター・ジャパン」が国内の一部の路線から事実上、撤退する方針を明らかにしています。