料理デリバリー「出前館」 コロナで増収も投資かさみ 最終赤字

料理デリバリー「出前館」 コロナで増収も投資かさみ 最終赤字
新型コロナウイルスの影響で料理のデリバリーサービスを利用する人が増えるなか、デリバリー大手の「出前館」は、1年間の決算で売り上げは大幅に伸びたものの、ライバル企業との競争に対応する投資がかさみ、最終赤字となりました。
大阪市に本社がある「出前館」は、ことし8月までの1年間の決算を発表しました。

それによりますと新型コロナの影響で外食を控え、料理のデリバリーサービスを利用する人が増えたため、利用者数が前の年より31%増えて、およそ392万人となり、売り上げは54%増えて103億円余りとなりました。

一方、この分野ではアメリカ発のウーバーイーツや、中国の滴滴などが相次いで参入し、競争が激化しています。

出前館では、競争に打ち勝つために配送拠点を増やしたり、LINEとの業務提携でシステム投資が増加したりしたこと、さらに、他社との差別化をはかるため、広告を積極的に展開したことなどから収益を圧迫し、最終的な損益は41億1000万円余りの赤字となりました。最終赤字は2期連続となります。

「出前館」の藤井英雄社長は、オンライン会見で「新型コロナの影響が収束しても、デリバリーの需要は伸びていくと思う。赤字ではあるが、それは先行投資によるものだ」と述べました。