新型コロナで“地元で修学旅行” 長野 諏訪の中学校

新型コロナで“地元で修学旅行” 長野 諏訪の中学校
新型コロナウイルスの影響で修学旅行の延期や行き先の変更などが相次ぐ中、長野県諏訪市の中学校は市内で修学旅行を行い、生徒たちが地元の観光名所、諏訪湖の花火などを楽しみました。
諏訪市内で修学旅行をしたのは地元の上諏訪中学校の3年生およそ60人です。

学校ではもともと奈良と京都への旅行を予定していましたが、保護者にアンケートをしたところ、交通機関などでの感染リスクに不安の声が出たため、生徒たちの意見をもとに“地元での修学旅行”を決めたということです。

今月11日、朝から学校の体育館で修学旅行の「開始式」が行われ、全体をとりまとめる統率係長を務める栗田陸さんが「奈良・京都へ行けなかった分、全力で楽しんで、自分たちだけの自分たちらしい修学旅行にしましょう」とあいさつしました。

1泊2日の旅行プランは生徒たち自身で計画したということで、初日の日中は日曜日で誰もいない学校を存分に活用して、校舎全体を使った鬼ごっこのようなゲームを楽しみました。

女子生徒の1人は「ふだん勉強している学校でみんなと遊ぶのは、すごく新鮮で特別な感じがします。最高の思い出にしたいです」と話していました。

学校のOBが花火を打ち上げ

そして、夜には地元の観光名所の諏訪湖を訪れ、遊覧船に乗って湖上から花火を鑑賞しました。

花火を打ち上げたのは中学校のOBたちで、市内で修学旅行が行われると知り、後輩たちに最高の思い出を作ってもらおうとプレゼントしたということです。

午後8時すぎ、およそ300発の花火が打ち上がると、生徒たちは歓声をあげながら心に焼きつけるように見入っていました。

OBの1人で花火業者「小口煙火」の小口芳正さんは「諏訪湖の花火で記憶に残る楽しい行事にしてあげたいと思いました」と話していました。

統率係長の栗田陸さんは「先輩たちがすばらしい花火をあげてくれて本当にうれしいし、とてもきれいで感動しました」と話していました。

生徒たちは夜は諏訪湖周辺のホテルに宿泊し、2日目は遊覧船でのランチクルーズなどを楽しんだということです。