森友学園問題 経緯話す財務局職員の音声データ 報道機関に公開

森友学園問題 経緯話す財務局職員の音声データ 報道機関に公開
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森友学園をめぐる一連の問題で決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した男性の上司が国有地の値引き売却や改ざんの経緯について男性の妻に説明した音声データを妻の弁護士が報道機関に公開しました。
この中で上司は、改ざんの経緯を自殺した男性が詳細にファイルにまとめ職場に残していたと明かしていました。
音声データは、財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ、おととし自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻の雅子さんの弁護士が報道機関に公開しました。

また、14日、大阪地方裁判所で行われた、雅子さんが国などに対して起こしている裁判の審理で証拠として提出されました。

データには、財務局で上司だった男性が一周忌の弔問に訪れた際に話した内容が録音されています。

この上司は、森友学園への国有地売却の責任者で、決裁文書の改ざんでも赤木さんに手伝うよう頼んでいて、財務局では一連の問題の中心にいた職員です。

上司は雅子さんに対し、国有地の値引き売却について「安倍総理大臣とかから声がかかっていたら正直、売るのはやめていると思います」などと、政治家の影響を否定していました。

一方で、地中のごみの撤去費用として値引いた8億円余りが妥当だったかについては「確証がない」と打ち明けていました。

また、改ざんについて赤木さんが涙を流しながら抵抗していたことや改ざんの経緯を詳細にまとめて職場に残していたことを伝え、「そのファイルを見たら、われわれがどういう過程で改ざんをしたのかが全部わかる」と話していました。

このファイルについて、国側はこれまで「回答する必要がない」として存在するかどうかの確認も拒んでいます。

14日の審理では、雅子さんがファイルの開示を求め、国側は12月9日の進行協議までに、回答が必要かどうか検討するとしました。

赤木さんの妻 雅子さん「真実が知りたいだけ」開示求める

森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられた近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)の自殺をめぐり、妻の雅子さんは国などに対して裁判を起こし、改ざんの経緯を明らかにするよう求めています。

14日、大阪地方裁判所で行われた2回目の審理で雅子さんは、上司が話していた赤木さんが改ざんの経緯をまとめたファイルの存在を国側が「回答する必要がない」としていることについて、「回答の必要がないと聞いて、夫がかわいそうで涙が出ました。私は勇気を振り絞り、裁判を起こしたのに、そんな対応では、夫も泣いていると思います。どれだけ遺族の心を傷つけるか、分からないのでしょうか。私は真実が知りたいだけです」と訴え、ファイルを開示するよう求めました。

雅子さん「国家公務員として法廷で話してほしい」

裁判のあと、原告の赤木雅子さんはNHKの取材に応じ、「夫の上司がわが家で話してくれたことに、きっと、うそはなかったと思うので、国家公務員として法廷で話してほしい。国は何を隠そうとしているのか誰を守ろうとしているのかわかりませんが、真実を知りたいです。政府にも再調査をしてもらい、近畿財務局や財務省の人たちに知っていることを教えてほしい。夫は改ざんを強要され、みずから命を絶ちました。なぜそうなったのか、すべてを知ることができるまで裁判を続けたい」と話しました。

加藤官房長官「結論出ており発言差し控える」

加藤官房長官は、14日午後の記者会見で「近畿財務局の職員の方がお亡くなりになったことについては、改めて謹んでご冥福をお祈りしたい」と述べました。

そのうえで、「決裁文書の改ざんについては、保有する文書や関係者の聴き取りなどに基づいて、財務省の調査報告書に事実関係が詳細に書かれており、第三者である検察の捜査も行われ、結論は出ていると承知している」と述べました。

そして、「国は、訴訟の一方の当事者であり、従来から訴訟に関わることを訴訟外で答えることは差し控えている」と述べました。

財務省「確認中のためコメントできない」

一方、今回公開された音声データの内容について、財務省は「確認中のため現時点ではコメントできない」としています。